書評<ドローンの哲学――遠隔テクノロジーと〈無人化〉する戦争>

長時間滞空して目標を含む地域を監視、目標が確認できれば即座に攻撃する、RQ-9リーパーに代表されるUAV。人間が生み出してきた飛び道具の歴史、すなわち石器や弓、小銃やミサイルの延長線上にUAVがあると考えるのは間違いだ。UAVは敵地での”人間狩り”を可能にし、究極の”非対称の戦争”を生み出す。それは政治や外交におけるいわゆる”戦争の哲学”を変える兵器なのである。本書はUAVが内包する問題を法律的、哲学的に分析し、戦争を変えていく兵器の登場を分析していく。

本書は兵器としてのUAVの登場が戦争を変えていく可能性を法律的、倫理的、哲学的に分析していくものである。前述したようにUAVは飛び道具の歴史の延長線上にある兵器ではない。例えばオバマ大統領は世界の協調を唱え、大規模な軍事行動は控えたが、テロとの戦いにおいてUAVによる要人暗殺を容認した。時代に則さないとして禁止されたCIAの暗殺を復活させたのである。それは従来の国境に関する考え方、あるいは戦争倫理や法律を揺るがすものであり、重大な政策変更であった。小さく、軽い航空機が、政策変更を促したのだ。我々は戦争の哲学の変化の時代にいるのである。

初版2018/07  明石書店/ソフトカバー


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F-16D"Polish AirForce TigerMeet"completed

Twitterでのお祭り、#東欧機祭りの参加僟、ハセガワ1/72F-16D"Polish AirForce TigerMeet"、完成しました。
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いわゆる東欧革命後、民主化した東欧各国は旧共産圏から離脱しNATOに次々と加盟。軍備についても、通信機器の共通化から、主力戦闘機もNATO加盟国の装備に合わせる国も現れました。ポーランド空軍はその1つ。いち早くF-16の最新型であるBlock52を採用、タイガーミートなどNATOの共同訓練にも積極的に参加しています。

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ハセガワのキットはそのタイガーミート参加僟のデカールが付属した限定版。キットの内容そのものはいにしえから受け継がれるキットにF-16Iのパーツを加えたもの。金型が傷んでいるのがシロウトでも分かるので、なんとかリニューアルして欲しいものです。

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基本的にはストレート組みですが、どうしても個人的に気になるシートとジェットノズルをアイリスのレジンパーツに交換。最近、アイリスのレジンパーツもショップやネットオークションであんまり見ないのよねえ。このあたりもリニューアルを望む所以です。

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塗装はクレオスC306とC308の制空迷彩。それに付属のデカールを貼ったもの。虎柄デカールは垂直尾翼は問題ないのですが、曲面構成のCFTにはあんまりにも雑な一体型をしており、あらかじめ6分割して、適宜切りこみを入れて貼りつけ。ハセガワのデカールはあんまり強力なデカール軟化剤を使うと溶けてしまうので、クレオスのソフターを辛抱強く使って慣らします。写真だとうまく誤魔化されてますが、仕上がりは雑です。
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東欧の戦闘機たちと一緒に。時代といえばそれまでなのですが、こうしたバラエティ溢れる戦闘機たちがすべてF-16かF-35になるのもちょっと寂しいもの。てゆうか、生きてるうちにF-35の次の戦闘機のプラモ作れないんだろうなあ、なんて考えながらのモデリングでした。

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陸自玖珠駐屯地記念行事2018に行ってきた。

爽やかな天気の週末、第4師団の戦車部隊の根拠地である玖珠駐屯地記念行事2018に行ってきました。
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大分県の山間部の気候を考慮せず上着なしでいたワタクシ、背筋をゾクゾクさせながら観閲行進を待っていたのですが、ポジション取りが悪く、写真もあんましいいの撮れず。こういう日もある。
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観閲行進、バイクドリルの後、注目新装備の16式戦闘機動車はデモランを実施。生産ペースが割と早く、すでに全国に配置されているので、あんまり新鮮味を感じなかったりする。富士学校で10式戦車初めてのデモランのときは感動したものだが。
続けて訓練展示。
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74式戦車に仮想敵役の偽装を施していたのは良かった。ただ、訓練展示時のライフル含めた普通科用の装備と新型車両を見てると、心中複雑よね。陸軍の中心である歩兵装備は「テロとの戦い」やってる国とは二世代は差があるのよね。装備の調達がそれでいいのかと考えてしまう。海と空と違って、想定する戦闘がフラフラしてるからなあ。幹部の皆様に今一度、調達する兵器を検討し直して欲しいものです。


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芦屋基地航空祭2018に行ってきた

空自教育部隊の根拠地の1つ、芦屋基地航空祭に行ってきました。記録用に写真をランダムにうp。

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書評<オカルト・クロニクル>

いまだ世界には様々なオカルト的な謎が存在する。雪山にトレッキングに出かけた男女7人が怪死した著名な事件から、日本の身近な神社で起きた失踪事件まで、犯罪ともオカルトとも解明できていない事件。本書は謎に満ちた事件の解明に挑んでいく。

本書は元々、ネットで有名なサイトのコラムをまとめたもの。とはいえ、著者は事件に関係する膨大な書籍や新聞記事、テレビ番組のVTRを検証し、現地へ赴き検証する。文体自体は非常にくだけて読みやすく、ときにギャグも混じるが、事件に向かう姿勢はいたって真摯である。
UMA(未確認生物)やUFO(未確認飛行物体)といったオカルトの”大物”に我々オカルト好きの目は向きがちであるが、残念ながら科学の進展、社会の変化によってそれらのネタは滅びつつあるのが現状だ。一方で、謎に満ちた失踪事件や未解決事件は、いまだ我々の社会に影を落としている。著者の決してシニカルに陥らない姿勢こそ、我々が本書から学ぶべきことかも知れない。


初版2018/08  洋泉社/ソフトカバー

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書評<東欧サッカークロニクル>

著者は東欧(クロアチア、後にリトアニア)の現地に居をおくサッカージャーナリスト。それゆえ、現地のナマの情報に触れる機会も多く、サポーターとの距離も近い。その著者が、決してクリーンとはいえない東欧サッカーの現場を渡り歩き、リポートしてきたコラムをまとめたものが本書である。

1989年末の東欧革命以後、バルカン半島におけるユーゴスラビア連邦の崩壊はじめ、そこに住む人々は過酷な時間を過ごしてきた。それはサッカー界も変わらない。サッカーに対して熱狂的な国民性ゆえ、それが頻繁に政治的に利用される旧ユーゴスラビア諸国。大国の論理に翻弄される民族と小国家たち。サッカーが国におけるナンバーワンスポーツではないゆえ、経済的に困窮する小さなクラブ。いまや巨大ビジネスの場と化した西欧のビッグクラブとリーグのすぐ隣に、まったく異質な世界が広がっているのだ。
民族の自立という、民主主義の根本に従って小国家が乱立する東欧の現実をサッカーを通して知ることができる一冊である。ただし、「クロアチア人の国民性」といったステレオタイプな著者の言質が少し気になるところである。

初版2018/05 カンゼン/ソフトカバー

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書評<辺境の怪書、歴史の驚書、ハードボイルド読書合戦>

辺境探検家の高野秀行氏と、歴史学者の清水克行氏が同じ本を読み、感想を議論していく対談本。大長編で名著の「大旅行記」、「世界史の中の戦国日本」など、様々な要素を含む歴史や紀行本を中心に、著者の主張やその主張が現代で意味するところを探っていく。

高野秀行氏はビルマやアフリカの奥地をはじめ辺境を渡り歩き、現地のリアルな習慣や伝説を知る人物。清水克行氏は日本中世史を学術的に研究する学者。異色ながら、様々な知識と経験を持つ2人がお互いに課題図書を提案し、読書する。意外なところで日本と世界の共通点を見つけたり、かなり異端な説を唱える本でも、読み解けば意外に正しい説かも、と思えたり、この二人ならではの解釈が面白い。ある程度の教養を身につけて、知識の土台がある2人だからこそ、議論が噛み合っていくのだろう。本の読み方を教えてくれる1冊である。

初版2018/04 集英社インターナショナル/ソフトカバー

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F-14A”IIAF”Completed

ファインモールド1/72グラマンF-14Aトムキャット”イラン空軍仕様withHAWK SAM”完成しました。
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F-14Aは言わずと知れたVG翼と優れた火器管制装置を搭載する艦上戦闘機です。F-111開発計画の挫折後、グラマンはそこで培った技術を投入して新しい艦上戦闘機の開発を急ぎますが、価格高騰で倒産の危機。それを救ったのが王朝時代のイランでした。防空戦闘機としての高い性能に注目してF-14Aを購入し、グラマンを救ったたイラン空軍ですが、その後のイスラム革命で導入計画は頓挫。

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アメリカとの国交断絶により、高性能戦闘機の整備パーツなどの購入先を失ったイランですが、裏ルートでパーツを入手、イラン・イラク戦争にF-14Aを投入し、多くの戦果をあげます。さらにもともと工業技術も高いイラン、トムキャットを飛ばし続けるための改良を続け、しまいにはSAMであるHAWKをAIM-54フェニックスの代替えとして搭載しさせます。

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キットはファインモールドの新商品をストレート組み。複雑な構成を持つトムキャットは各メーカーがそれぞれ特徴あるキットを発売していますが、組み易さでいうとベスト。さすが最後発だけあります。ハセガワなどと比べると、昨今の中華キットと似た立体感ある彫刻が特徴。ソリッドモデルのようなスリークさを求める向きには依然としてハセガワのキットの方が良いかと。

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今回は大日本絵画の資料本で話題になった、本来はSAMであるHAWKを搭載した仕様を製作。マエストロモデルというメーカーのレジンパーツを使用しています。テイルフィンは使い物にならず、プラ板にて製作。面倒でしたが、迷彩塗装と相まって、独特のIIAF仕様の雰囲気が出せたのではないでしょうか。


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迷彩用の塗料とデカールは共にモデルカステン製を使用。マスキングも前述した資料本のコピーを使用しており、大日本絵画に頼り切ったモデルリングです。

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マガジンキットからの経緯があり、ファインモールドの姿勢にいまいち納得していないのですが、まあ良キットであることは確か。ハセガワのキットと適宜使い分けていきましょう。


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書評<【中東大混迷を解く】 シーア派とスンニ派>

1990年代以降、次々に不安定化していく中東諸国。その原因として、”宗派対立”を中心にもってくる論者は多い。いわゆるシーア派とスンニ派の対立である。人々が妥協することが出来ない宗教派閥を中東の混乱の根本要因の1つとして据えると、確かに複雑な中東情勢を「理解したつもり」になれる。果たしてそうなのか?気鋭の中東学者が、中東の混迷の要因として宗派対立を解説する。

著者の「スンニ派とシーア派は宗派として対立しているわけではない。なぜなら、どちらの宗派とも相手を改宗しようとしているわけではないからである(要約)。」との一文が、我々の大いなる誤解を解いてくれる。経済、氏族、領土、資源など様々な利害対立をまとめているのがスンニ派とシーア派であるだけなのだ。もっといえば、イランとサウジアラビアという大国の中東における覇権争いが、「宗派」の名を借りているともいえるのだ。民主化や世俗化の度合いとか、イスラム教の原典への回帰など”イスラム教の論理”で語られがちな中東情勢の理解の幅を拡げてくれるテキスト的な一冊である。

初版2018/05 新潮社/新潮新書

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書評<シネマの神は細部に宿る>

押井守カントクが対談形式で映画を批評するコラムエッセイ集。今回は、映画が覗かせる”フェチ”を取り上げる。女性、衣装、銃火器、航空機などなど。映画製作者がこだわりぬき、映画を見た者に鮮烈な印象を残す”小道具”について、好き勝手に語っていく。

押井カントクでなくても、クリエイターなら「神は細部に宿る」を実践している人も多いだろう。本書は映画そのものの印象すら変えてしまう小道具や俳優たちを語っていく。そこは押井カントクなので非常に偏っているのだが、「そこまで考えて映画作っているのか!」と唸らされることしきりなのも確か。それと、押井カントク、けっこう他作品からいろんな要素引用してるのね。日本の稀にみるクリエイターでも、膨大な映画鑑賞が血肉となっているのだ。ある程度年齢を重ねると好みが固定されてくるものだが、玉石混交で様々な作品を鑑賞することが必要なのがよく分かる。

初版2018/08 東京ニュース通信社/ソフトカバー

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