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2003.12.14

書評<「アニメ評論家」宣言>

「アニメ評論家」宣言
藤津亮太
自分がアニメの”監督”を意識するようになったのは押井守監督作品「機動警察パトレイバーTheMovie2」(以下P2)だった。アニメはたいていは架空の世界を描いているから、その世界観の構築が重要だし、そこから外れるとドラマは無残に崩れる。「パトレイバー」の場合、「TheMovie1」とテレビ・マンガ版は現実に近い世界と、概して明るいキャラクターが設定されていた。だがP2はその構築された世界観のなかで、まったく毛色の違うキャラクターを登場させ、重厚なドラマを展開させる。P2を見たときの衝撃とそこから放たれるメッセージにヤラれた自分は、オタク業界でいうところの「押井守原理主義者」になった。
かように、アニメにはキャラクターやメカももちろん魅力があるが、”フィルム”として語りたくなる作品がたくさんある。本書は多くのアニメ評論を展開し、アニメーション評論文コンテスト最優秀賞を受賞した著者が、古今のアニメについて、フィルムから読み取れるメッセージを解説してくれる。押井守や宮崎駿などの有名どころから、オタクしか知らないアニメまで、深読みしすぎじゃないかというぐらいの評論を展開する。自分と同じメッセージを受け取っていたのか、という評論もあるし、目からうろこが落ちる評論もある。アニメを見る目が新鮮になること請け合いの1冊である。

初版2003/11 扶桑社/ソフトカバー

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