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書評<池袋ウエストゲートパークⅣ>

池袋ウエストゲートパークⅣ
石田衣良
TVドラマでも話題になった、池袋の不良少年たちを鮮烈に描くシリーズの4作目で、本作は短編が3作収録されている。主人公は年を重ねていき、もはや不良少年たちの物語というよりも、池袋の探偵あるいはトラブルバスターの物語といった方がいいと感じにシリーズが変化しつつあるようだ。本作にしても、池袋のラーメン戦争や、ネットの裏世界で流通する人体損壊DVDなどテーマは時代を切り取ってはいるが、初期の作品のような鮮烈さはない。
それと、本作では「泣き」の要素が多くなっているのも特徴。ネグレクトの少女、あるいは重大な秘密を抱えたままの元不良少女など、主人公は人助けに奔走し、結末は必ず主人公が泣く。殺伐とした後味の悪い結末が初期の作品にはあったはずだが、それが薄れつつあるのだ。もちろん、主人公の成長を意識したものだと思うのだが。
総じて短編で読みやすい本だ.。だけどハードカバーで¥1000以上出す価値があるかといえば迷う。時代を反映した話なので文庫になるのを待ってると遅い感じがするし。良作であるのは間違いないのだが。

初版2003/11 文藝春秋/ハードカバー

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