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2004.03.28

<極超音速試験機X-43、マッハ7に到達>

story.test.flight
<B-52から分離するX-43 CNNのHPより>
NASAは27日、カリフォルニア沖でX-43の試験飛行を行い、マッハ7を記録したことを発表した。X-43はスクラムジェットを搭載した極超音速試験機。現在、航空機用に使われているタービンエンジンは何段階ものファンで空気を圧縮、それに燃料を吹き付けて燃焼させ、推進エネルギーを得ている。ところが超音速で飛行すると空気は風圧で自然に圧縮され、タービンの必要がなくなる。スクラムジェットエンジンはその圧縮現象を利用したもので、タービンの必要がなくなり、エンジンの構造が簡略化されるのだが、それはマッハ6以上の話。そこまで到達するための別の推力が大問題であり、さらにマッハ3以上で飛行する場合に発生する「熱の壁」の問題などで長年実用化されなかった技術であり、現に3年前には試験が1度失敗している。
一般ニュースでは”世界最速を記録”とか”次世代シャトルのエンジンに”とか無邪気に報道されているが、アメリカのことなのでもちろん?本来は軍事目的。X-43は米本土から全世界へ数時間で到達、攻撃できる「全地球極超音速巡航爆撃機(HypersonicCruiseVehicles;HCV)」の原型となる。現在、米空軍は”グローバル・リーチ”を標榜し、空軍部隊の即応能力のアップ、アメリカ本土からB-1B、B-2によるイラク空爆などを実施しているが、いずれも即応性に欠ける。その点でHCVが実現すれば、本来の意味での”グローバル・リーチ”を達成できる。相変わらず航空宇宙の先端分野はアメリカ独走な訳だが日本でも地味に研究が続いているようである。いろいろ問題はあるだろうが、防衛庁の技術研究本部との共同開発、なんてのもありだと思うんだけどなあ。
関連リンク;
[全地球極超音速巡航爆撃機] (METALBEEより)
NASA(X-43関連)

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なんかニュースではすぐにでも実現しそうな勢いでばら色の未来を描いてるけど、実用化 [Read More]

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