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2004.04.25

不定期連載 ミリタリーマニアの長き道のり⑤in1986

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<1/72 F-4S PHANTOMⅡ"BLACK BUNNY">
傑作戦闘機・ファントムⅡ
マクダネル・ダグラスF-4ファントムⅡ-1959年に初飛行し、アメリカ3軍をはじめとして11カ国が主力戦闘機として採用、5000機を超える生産機数を誇り、世紀が変わった現在でも第一線に留まる傑作戦闘機。もちろん、日本でもFCSを換装した能力向上型が現役で配備に就いている。
 名機であることは疑いないファントムⅡだが、その外見はとてもスマートとはいいがたく、どう褒めても「武骨」という言葉あたりがふさわい。しかし、何故かファントムⅡは大勢のエアクラフトモデラーをひきつける。それはどうしてだろうか。
 1つにはその外見がある。さきほどは「武骨」という言葉を使ったが、「兵器としての禍禍しさ」とまではいかなくても、えもいえぬ迫力を持つのは確かである。特に爆弾を満載したその姿は凄みを感じさせる。さらにその採用国の多さと就役年数の長さからくるカラーバリエーションの多さ。初期のアメリカ空海軍のガルグレーから始まり、ベトナム・スキム、ヨーロピアンⅠスキム、そして現在主流のカウンターシェイド・スキム。実家にて保存中の自分の完成品も色とりどり。そしてファントムが特別である最大の理由は、”実戦経験”であろう。大戦機ファンが現用機を避ける理由に「戦記ロマンが感じられず、イマジネーションが湧かない」というものがある。その点、ファントムⅡは多くの実戦に参加、アメリカ軍においては公式記録上、最後のエースを輩出した機体でもあるのだ。そうした歴史の一つ一つが、モデラーたちの感性に響いているに違いない。
 オレがファントムⅡのコレクションを始めたのは1983~4年ごろ、フジミの1/72シリーズの発売がキッカケだった(年が間違っていたらすみません)。F-4S”VX-4 ブラック・バニー”というマニアックなモデルからスタートしたこのシリーズは、自分にとっては”新時代”の到来を告げるモデルだった。全面スジ彫りの繊細なモールド、シャープなエッジ。このころから今にいたる、スタンダードのさきがけとなったモデルの一つでした。何よりも今まで自作していたエジェクション・シートのフェイスカーテン・ハンドルが部品化されていたことが印象に残っている。ちょうど中学校の部活が忙しかった2年半の間にシリーズは順調に発展していた。その間に航空ファンなどを読み漁ることにより、私のミリタリーマニア度は飛躍的に上がり、ファントム・ファミリーのその歴史と、一般人が見れば微妙なディテールの差異にどっぷりとはまり、中学3年の夏に部活引退以後、ファントムⅡを作り倒したのである。その後もハセガワの1/72新シリーズが発売されたときも、また懲りずに同じことを繰り返した。
 ちなみにWING・BACKのファントムⅡの在庫は完成品が9つ、キットのままが12個。”NASA高機動試験機”なんてのにたどり着くのはいつのことやら・・・。

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