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不定期連載 ミリタリーマニアの長き道のり⑦in1988

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<1988年、ファーンボロ航空ショーに参加したMig-29>
ペレストロイカ、グラスノスチ
ソ連の戦闘機、というと幼少期から強烈なイメージを残しているものがある。子供の頃に買ってもらった”飛行機大図鑑”というようなものに”世界の最新鋭戦闘機”というコーナーがあり、そこには各国の新鋭機が掲載されていたのであるが、ただ一機、Mig-25だけがモノクロで、しかも明らかに新聞から切り取ってきたような写真で載っていた。それ以来、ソ連機というと”ボヤけた写真の中の秘密のベールに包まれた航空機”だった。
しかし、1980年代後半より時代は急展開を見せる。共産党書記長にゴルバチョフ氏が就任以後、ソ連は急速な変革を始めた。ペレストロイカ(改革)、グラスノスチ(情報公開)を旗印に、ゴルバチョフ書記長はあらゆる面で行き詰まっていた共産党独裁体制の改革を実行していく。それは外交面にも及び、東西冷戦は雪融けに向かいはじめ、ソ連を”悪の帝国”呼ばわりしたアメリカのレーガン大統領と握手をするまでに至った。
グラスノスチは軍事面で特に目立ち、なんと1988年にはファーンボロ航空ショーに最新鋭機Mig-29が参加という、当時ではショックといっていい出来事に発展する。これをきっかけに、LAM-L、M、N、のコードネームで呼ばれていた謎の新鋭機は西側の航空ショーでその卓越した性能を見せつけはじめたのである。
 その衝撃はスケールモデル業界を直撃。国内外のメーカーが次々とMig-29、Su-27といったソ連新鋭機をモデルアップ。香港の新興メーカー、ドラゴンからは”ソ連航空機兵装セット”がリリースされるなど、ちょっと前では考えられない商品ラインアップが一気に揃った。特に”プガチェフ・コブラ”なるマニューバをはじめ、格闘空中戦ではもはやF-15を超えたといわれるSu-27には人気が集まった。
 その後の保守派のクーデターから連邦解体までの急速なプロセスはもはや歴史の一部である。今や、Mig-29やSu-27は有力な”輸出商品”となった。
 先日発売された「世界の傑作機Mig-25”フォックスバット”」(文林堂刊)には、鮮明なMig-25の写真が掲載されており、本文では”ミコヤン設計局に問い合わせたところ”という一文が多用されている。ミコヤン設計局に直接質問とは・・・。”飛行機大図鑑”から20年。時代の変わり目にいた、というのは決してオーバーな表現ではないと思う。

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