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不定期連載 ミリタリーマニアの長き道のり⑧in1991

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<クウェートより脱出、”FREE KUWAIT”を胴体に記入したA-4KU>
湾岸戦争勃発
1990年夏。受験生であるのをいいことに、夏休みを自宅でボーっと過ごしていたある日、”イラクがクウェートに進攻”というニュースが飛び込んでくる。世界有数の産油国が蹂躙されたことに世界各国は即座に反応。アメリカ軍を中心として多国籍軍を形成、イラクを包囲する。国連はクウェートからの撤退期限を1991年1月16日に設定。調停が試みられる中でも、多国籍軍とイラク軍は戦争準備を進めた。
 多国籍軍が続々と中東に到着する間にも、訓練風景の映像が届く。F-14,15,16,18といった、大きな実戦は未経験の戦闘機たちが中心だった。変な言い方ですが、自分が生まれた頃に生を受け、年を重ねてきた戦闘機たちが戦争を経験しようとしていた。高校時代、遊びほうけて抑えつけてきた”マニアの心”がむくむくと湧きあがってきていた。
 そして1991年1月17日、朝起きてきて見たテレビには、暁の空に出撃するF-15Eの姿があった。ついに湾岸戦争が始まったのである。一部で不安視されていた新世代兵器は、砂漠の戦場でイラク軍を圧倒。航空戦はトム・クランシーの「レッド・ストーム作戦発動」のシナリオどおり進んでイラク軍を壊滅させ、地上戦にいたっては100時間でイラクを降伏に追い込んだ。
 1991年4月より運良く大学生になることになったオレは、”湾岸戦争シリーズ”を製作することに決めていた。そして大学のある地、名古屋で一人暮らしを始めると、まず何よりも先に模型店を探し、”買い漁り”を始めた。それも航空戦のシナリオそのままに、まずステルス戦闘機F-117A(1/72,サニー)から始め、次に”DeepStrike”を敢行したF-111Fアードヴァーク、F-15Eストライクイーグル、トーネードGR.1(いずれも1/72,ハセガワ)を購入、それから戦術戦闘機に手をつけていった。そこで”作ってみて初めて分かること”を再発見した。F-117Aは”バグダットの幽霊”として、湾岸戦争でもっとも有名になった戦闘機だが、意外に大柄なことは専門誌のグラビアや図面では実感できない。逆に多数の損害を出したトーネードGR.1は、その搭載兵器に対して小柄である。また、これまではキットに付属するデカールを使ってきたが、資料とにらめっこしながら塗料を調整してペイントするなどして何とか実戦参加機に仕立てた。しばやくすると、しっかりメーカーからデカール替えした商品が発売されるわけだが。
 当時の模型雑誌のバックナンバーを見ると、”現実の戦争”に参加した兵器を作る”罪悪感”についての記述があるが、そこはミリタリーマニア、作らずにいられないのは”哀しい性”としかいいようがない。20代ぐらいからのモデラーに見られる”未完成病”の特効薬であることは否定できないと感じる(少なくとも自分はそうである)。

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