チェチェンで爆発、大統領ら死亡
チェチェンの首都グロズヌイで9日、対ドイツ戦勝記念式典で爆発があり、カディロフ大統領、現地ロシア軍司令官らが死亡した。
チェチェン独立問題はロシア周辺の不安定要因では最大のもので、ロシアで起きる大規模テロはチェチェン武装勢力に関するものがほとんどではないかと思われる。爆発で死亡した大統領は親ロシア派、悪く言えば”傀儡”であった。チェチェンではこれまでも凄惨な独立紛争が繰り返されてきたが、この事件でまた紛争、というかロシア軍の大規模掃討作戦が展開されるのは確実だ。
それにしても、第2次大戦中はソ連からの独立紛争を戦っていたチェチェンで対ドイツ戦勝式典もあるまい。わざわざチェチェンの武装勢力の神経を逆なでしているようだ。また爆発は貴賓席の座席下に仕掛けられた地雷によるもののようで、セキュリティの甘さというか、警備やVIP周辺に独立派の人間が潜り込めること自体が、現在のチェチェンの状態を如実に示している。
ちなみに、グロズヌイとはロシア語で”恐怖”という意味だそうだ。ロシア人にとっては歴史的にいかに苦難の地であったか分かるが、今後しばらくはその状態が続くのは間違いない。
関連リンク;チェチェン総合情報(偏りがあります。念のため)
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