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2004.08.13

書評<日本式サッカー革命>

日本式サッカー革命  JAPANESE RULES
セバスチャン・モフェット  Sebastian Moffett

Jリーグ設立以降、日本のサッカーを取り巻く環境がどう変わったかを、イギリス人ジャーナリストがまとめたのが本書である。といっても歴史書のような堅い部分は、Jリーグ以前の日本サッカーの歴史を紹介する導入部分だけで、後はカズの登場や横浜フリューゲルスの消滅など、記憶に新しいエピソードが綴られている。全体を通して描かれるのはジェットコースターのごとくアップダウンを繰り返すナイーブなJリーグおよび日本代表と、「サッカーの母国から見た日本のサッカーの不思議」だろうか。俗にいう”体育会系”のエピソードなど、外国人から見れば奇異な日本サッカーの姿が全体を通して散見される。
それと、訳者がスポーツライターの玉木正之氏なのだが、過去に玉木氏の著作を読んでいれば、本書も氏の作品といっても違和感がないほど、著者の「日本」に対する見方が似通っている。前書きを読むと氏が本書の執筆に当たって著者にアドバイスしたらしきことが伺えるが、どうも影響がありすぎるような気がする。それとも、アングロサクソンから見た日本はあれがデフォルトなのかなあ。

初版2004/07 集英社インターナショナル

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