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2005.02.24

書評<アヤックスの戦争>

アヤックスの戦争   THE DUTCH,THE WAR  
サイモン・クーパー  Simon Kuper
第2次大戦時、ヨーロッパ各国の”フットボール”は戦争に対し、もっと言えばユダヤ人虐殺に対してどう立ち向かったか?あるいは立ち向かわなかったのか?題名は<アヤックスの戦争>となっているが、オランダほかヨーロッパ各国の第2次大戦時のフットボール界がいかなるものだったのかが分かるのが本書である。
オランダはドイツの電撃的な進撃に対し、あっという間に占領されてしまった。わずかばかりの勇気を持って、その後も抵抗を試みたことになっているが、人口比で考えると、多くのユダヤ人がなくなった。ちょっとばかり伝説が残っていて、アヤックスのスタジアムではダビデの星の描かれたフラッグが振られ、クラブのアイディンティになっている。しかし生き残ったユダヤ人はそのことをどう思っているかなど、緻密な取材を通して、伝説とその真実が明かされている。
その他、イングランド人としての矜持を忘れないために、フットボールを続けたイギリス。民衆を国家に引きつけておくため、フットボールを利用したドイツ。フットボールそのものだが、フットボールを取り巻く社会に興味のある人にオススメである。

追記;「アンネ・フランクの日記」を読んで予習しておきましょう。

初版2005/02 白水社/単行本

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