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書評<自衛隊 知られざる変容>

自衛隊 知られざる変容
朝日新聞「自衛隊50年」取材班
朝日新聞よ、こういうタイトルつけるの好きだけど、”変容”が”知られざる”なのは、キミたちが真摯に安全保障に目を向けてこなかったからに過ぎない。自衛隊は急に変貌したわけではないし、世界の軍隊の変わり様に比較すると、自衛隊の変貌など遅すぎるのだよ。

それはともかくとして、本書は朝日新聞の「自衛隊50年」という連載をまとめたもの。なので短い文章の連続で、読みやすいのは確か。「自衛隊50年」と銘打っているが、湾岸戦争以後の近年の自衛隊を巡る動きがメインになる。9.11同時多発テロ以後の有志連合を巡る動きなどは興味を引くものだが、こちらはむしろ”政治”。MD防衛やゲリラ・コマンド対処、アメリカ軍との一体化など自衛隊そのものの”変容”にはさほど大きなトピックはない。が、情報本部の成り立ちなどは勉強になる。
”朝日新聞的視点”に、いちいち揚げ足をとるのも大人気ないが、気になるのはシビリアン・コントロールの考え方。シビリアン・コントロールとは、軍を文民の指揮下におくものであるが、”絶対服従”ではない。軍事について、専門家として適切に文民にアドバイスし、車の両輪とならなければならないのに、今だ自衛隊は手足を縛られたままである。このあたりが変わらない限り、「存在」から「運用」する自衛隊への”変容”には程遠い。

初版2005/06 単行本/朝日新聞社

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