« 本日のお買い物 050811 | Main | 書評<私が「ヴィジュアル系」だった頃。> »

2005.08.12

マンガ評<湾岸ミッドナイト>

新刊発売に合わせて、前から書きたかった「湾岸ミッドナイト」のマンガ評を少々。
「湾岸ミッドナイト」はヤングマガジンに連載中の”走り屋”マンガ。ステージは首都高速。実馬力600psと最高速300km/hを誇る伝説の”悪魔のZ”とよばれるS30Zを中心に物語は進みます。現在は主人公アキオの影は薄く、彼をとりまく”おじさんチューナー”たちが実質的にエピソードの中心です。
こう紹介すると、いかにも”DQNマンガ”ですが、個人的には”過去あるいは現在からの決別の物語”だと思っています。ちょっと長くなりますが、自分が一番好きなエピソード、”平野R32GT-R編”を例に紹介します。

高級外車ショップの整備士である平野は、かつては走り屋であったが、同棲していた彼女の流産をキッカケに足を洗っていた。しかし運命の糸が、”悪魔のZ”に平野をひきよせる。不完全燃焼のままだった平野は独立資金でR32を購入し、Zと対決することを決意するが、当然のごとく妻は彼から離れていく。完成したチューンドGT-Rを駆り、湾岸線でZとそのライバルであるポルシェターボと対決するが、平野は最後の最後でアクセルを踏み切れなかった。彼はそれを最後に東京からも離れ、妻の元に戻る・・・

過去を振り切れず、心のどこかで種火を燃やし続ける男の、”過去との決別のための伝道師”の役割を”悪魔のZ”が演じています。このエピソードに代表されるように、クルマに対してアツいだけに、くすぶっている者たちの、”ネクスト・ステージ”への物語。「湾岸ミッドナイト」はある意味での”人生譚”なのです。

ここ最近のエピソードは過去よりもむしろ”中途半端な現在”からの別離になっています。”重い怪我”や”父の死”などの強烈な過去に比べ、メッセージが薄くなっているような気がします。もう1度、連載初期のようなエピソードが読みたいものです。

« 本日のお買い物 050811 | Main | 書評<私が「ヴィジュアル系」だった頃。> »

アニメ・コミック」カテゴリの記事

Comments

Post a comment

Comments are moderated, and will not appear on this weblog until the author has approved them.

(Not displayed with comment.)

TrackBack


Listed below are links to weblogs that reference マンガ評<湾岸ミッドナイト>:

« 本日のお買い物 050811 | Main | 書評<私が「ヴィジュアル系」だった頃。> »

My Photo
October 2019
Sun Mon Tue Wed Thu Fri Sat
    1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30 31    

Twitter


無料ブログはココログ