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2005.08.14

書評<私が「ヴィジュアル系」だった頃。>

私が「ヴィジュアル系」だった頃。
市川 哲史
最新のヒットチャートを追うほど若くはないが、いわゆる”ヴィジュアル系”と呼ばれる人たちが前面に出ることは少なくなったなあ、と思う。
本書はYOSHIKIなど、ヴィジュアル系の全盛期から現役にあるミュージシャンへのインタビューから、”ヴィジュアル系”というムーブメントとは何だったのかを明かしていく。
ギョーカイに詳しい人なら周知の事実なんだろうが、YOSHIKIをはじめとする彼らがハチャメチャでありながらもセルフイメージや利益配分にこだわるなど、意外な”経営者としての顔”を持っていたことなどは興味深い。音楽的な流れや分析以外にもこうしたハナシが満載なので、多少、彼らの曲を知っていれば楽しめる本である。
著者は有名な音楽ライターだそうで、充分にミュージシャンたちの本音を引き出していると思う。
本の構成も、大槻ケンジとの対談でまず業界全体を俯瞰してから、個々のミュージシャンの意見を引き出しているので、状況が把握しやすい。
だが、なんだか軽い表紙とタイトルが、凡百のミュージシャン分析本の中に本書を埋もれさせて、損をしていると思う。

初版2005/08 竹書房

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