書評<マンガ嫌韓流>
マンガ嫌韓流
山野 車輪
モノがモノなので、まず自分の立場をハッキリさせておく。朝鮮半島の人たちを「大人気ない」「フシギだ」とは思うが”嫌”を使うほどではない。キライなのは朝日新聞である。
久しぶりに買ったベストセラーだが納得である。マンガのスタイルとしては「なんだってー!」が連発されるマガジンの「MMR」が近い。そのスタイルで戦後補償問題や竹島問題ほか、韓国(とプロ市民)が突っかかってくる問題を一通り網羅する。朝鮮半島とのおかしな関係は”日帝併合以後”と思われがちだが(自分もそう思ってました)、そうではなく歴史上ずっと前からの朝鮮の人たちの差別意識からくるもので、ハングルとも密接な関係を持つことなどは、上記した「大人気なさ」の謎の解答の一部となっていると思う。また、主人公たちのディベートのカタチをとることも多く、プロ市民たちの論理破綻もちゃんと描かれている。
本屋で”韓流コーナー”がウザいとは思うものの、政治コーナーに並ぶ「韓国は日本人がつくった」みたいな本もなんだかなあ、と思うニュートラルな人の入門用にオススメ。意外に、ちゃんと勉強になるマンガでした。
初版2005/08 普遊舎MOOK/ソフトカバー
« 書評<イグ・ノーベル賞> | Main | F7U-3 Completed »
「書籍・雑誌」カテゴリの記事
- 書評<ベリングキャット ――デジタルハンター、国家の嘘を暴く>(2022.08.28)
- 書評<バルサ・コンプレックス “ドリームチーム”&”FCメッシ”までの栄光と凋落>(2022.05.25)
- 書評<冷蔵と人間の歴史>(2022.05.24)
- 書評<ザ・コーポレーション>(2022.05.23)
- 書評<狩りの思考法>(2022.04.19)
The comments to this entry are closed.
Comments