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2005.10.14

書評<フラミンゴの微笑>

フラミンゴの微笑   THE FLAMINGO'S SMILE
スティーブン・J・グールド   Stephen Jay Gould
進化論学者、グールドの科学エッセイをまとめたもの。もちろん、進化論を中心に据えたもので、表題のフラミンゴのくちばしと捕食の仕方の謎をはじめとして、話は異星の生命体まで及ぶ。
本書で一貫しているのは、人類が最高の生命と見なす(もっと言えば白人)傲慢な考え方の否定、そして世界を生命を導く至高の存在(もっと言えば神)の否定だ。例えば、ダーウィンの進化論以前は、白人が最高の生物であると妄信する者、優秀な観察者ゆえに人類が生物の最高到達点だとムリヤリな理論を形作る学者など、程度の差はあれ人類が至高の存在を疑う者は少なかった。彼らと現在の進化論を比較することで、現在の人類が”偶然の産物”であることを証明、人類の傲慢を諌めている。
貝の進化とかジミな話もあるが、隕石の衝突による地球の生物相の劇的な変化など、SFっぽい話も満載なので、読んで興奮し、勉強になる科学エッセイ集である。

原書初版/1985  ハヤカワ文庫/文庫

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