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書評<嫌オタク流>

嫌オタク流
中原中也ほか
オビに”誰も語らなかった、もうひとつのオタク論”とあるが、ロジックを集積したものではなく、”反オタク”サイドとして中原中也・高橋ヨシキ、”オタク”サイドとして海老沢めろん・更科修一郎が対談したものをまとめている。これらの人のプロフィールは巻末の紹介欄でしか知らないが、中原中也と高橋ヒデキともに”ノーマル”を飛び越えてパンクな感じなので、よく分からない対談になっており、期待したものではなかったことは否めない。
”萌え”に対する嫌悪感とか、オタク側の選民意識の気持ち悪さとかイロイロ書かれているが、結局”嫌オタク”と言っても、国家あるいは政府におもねっている感じとか、自動的な感情の反応(あるいは感情やプロセスの貧しさ)とか、今の社会全般に通じる批判でもある。
自分が一番イタイと思うのは、オタク側に立ちながらオタクを見下ろして分析する更科修一郎という人。特定の趣味に偏るから”オタク”にはずなのに、とにかくオタクっぽいことを分かったように語るので、なんとも底が浅い。”萌え”はよく分からないのでガンダム近辺に絞る。例えば「オタクにミリオタが多いのはガンダムのせい」とか、そんなわけないねーだろ?主従の関係が逆転してる。ガンダムはミリタリーのメタファーでしかないんだよ。「ボトムズがガンダムより人気がないのは、負け戦だったせい」って、どっちも戦争の勝ち負けで語る物語じゃないだろうよ。戦争はSFや少年の成長物語の舞台に過ぎない。作家の福井晴敏がガンダムから学んだのはミリタリーテイストじゃなく、トミノ御大が投げかけるテーマそのものだろうがよ。ダグラムが中東戦争のメタファー?ダグラムはアツイ革命の物語だっつーの!なんかハラ立ってきた。
まあ、その程度の本です。

初版2006/01 太田出版/単行本

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Comments

どうも~。
ダグラムはどちらかというと中南米近辺の革命戦争ですよね。きっと砂漠のガルシア編のイメージがあるから中東戦争なんて言葉が出るんでしょうが、話の筋としてはまんま中南米でありがちの革命騒動だと思いますが。

しかしまぁ、本質を捉えることのない評価はむなしいものですね・・・。

Posted by: BARSERGA@babylonc@fe. | 2006.01.30 at 00:43

こんばんはー

実はおいらもコノ本を読みますた

まあ
大いなる時間の無駄使いであったと
読んだ自分がカワイソス(・ω・)

Posted by: しょぼんぬ | 2006.01.30 at 03:44

>BERSERGAさん
おはようございます。
物語をどう捉えるかは、もちろん人によって違うわけですが、それにしてもひどかったので。
それと、ダグラムを愚弄することは許さん!(笑)。

>しょぼんぬさん
おはようございます。
ワタシも大いなる時間の無駄だと思いました。
ちょっとぐらい立ち読みしてから買えばよかったっす。

Posted by: ウイングバック | 2006.01.30 at 10:18

亀コメすいません

>特定の趣味に偏るから”オタク”にはずなのに

マニアという意味での”おたく”はそうでしょうが、
この本で言及されたり、最近世間一般で用いられているのはもっと砕けた意味というか、なんというか、
アニメ・漫画・ゲーム関連のサブカルチャーを趣味に持つ人達、くらいの広くて曖昧な意味です。

あとダグラムが中東戦争をモデルにしてたっていうのは更科さん彼個人特有の見解ではありません。
この意見を持つ人はそこそこいます。中南米あたりの革命運動というのも間違ってはいません。中東戦争をまるまるトレースしたわけではないのではないでしょうか。ちなみにガサラキは湾岸戦争がモデルとか言われています。

僕もこの本の対談の内容には値段分の価値を見出せませんでした。終始、飲み屋で酔っ払いが、なんとなく気に入らないから怒号をあげているような、そんな印象で。でも汲み取るべきものが無かったわけではない本だとは思います。

あと、中原中也は詩人です。正しくは中原昌也です。

Posted by: カステラアンコ | 2010.01.26 at 03:13

>カステラアンコ
ご指摘、ありがとうございます。
あくまで個人的な書評なので、そこのところはご了承ください。
中原昌也については、訂正を入れます。

Posted by: ウイングバック | 2010.01.26 at 19:06

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