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書評<奇妙な論理1/2>

奇妙な論理〈1〉―だまされやすさの研究
奇妙な論理〈2〉なぜニセ科学に惹かれるのか
マーティン・ガードナー
「相対性理論は誤りである」「進化論は証明されない」など、疑似科学を紹介し、その当事者を”奇人”として徹底的に批判しているのが本書である。原著は1952年と古く、この種の本としては古典であるが、古さはまったく感じられない。
本書は上記のような説に科学的根拠がないと反論するだけでなく、トンデモない自説を保持し続ける疑似科学者たちの経歴から紹介し、なぜそのような説に囚われるのか、どんな人々がまたその説に追随するのかという点を探求しているところに特徴がある。1巻の副題の”だまされやすさの研究”というよりも、トンデモ説にとりつかれた人々の研究、という方が正しいかも知れない。
また2巻では、スターリンの寵愛を得るために科学を曲げてしまった科学者の事例が興味深い。まさに”奇妙な論理”だ。
本書が古さを感じさせないのは、今だ、アメリカのバイブル・ベルトでは進化論への抵抗が続いているし、未知の文明のいい加減な研究本がベストセラーになるし、怪しげな健康器具に群がる人々が絶えることがないからだ。50年経ってもこうか、とガードナー氏が天国で嘆く様が目に見えるようだ。

初版2003/01 早川書房/文庫本

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Comments

>>スターリンの寵愛を得るために科学を曲げてしまった科学者

 時の大統領や最高指導者の寵愛を得るために歴史を曲げてしまう学者ってのも、隣の国とか隣の隣の国とかにたくさんいるみたいですな。あ、違うな、時の大統領や最高指導者自らが歴史を曲げてるのか。

Posted by: KWAT@仕事せれ | 2006.05.16 at 10:15

科学もその性質上、「完全な真理」に到達することはないわけで、かなりの部分(特に一般人は)「信じてるだけ」とも言える。

所謂「トンデモ理論」と「真っ当な科学」はその「信じられてる部分(信仰)」が社会的に見て大きいか小さいかの違いでしかなかったり。

根本の前提条件を変えてしまえば同じ事象に全く別の解釈を施した理論の構築も不可能ではないと思いますよ。

今からそれを始めるのは労力の無駄ですが。

Posted by: 煬帝 | 2006.05.16 at 14:57

>KWATさん
こんばんはー。
うーん、隣の隣の国はともかくとして、曲りなりにも民主国家の隣の国の大統領が、歴史修正主義だと、隣国としてツライ。というかあの人、自分で道を狭めてる気がします。

>煬帝さん
こんばんは。
「トンデモ本の世界」のたぐいが大好きなんですが、こちらも固定概念のかたまりにならないよう、自覚も必要ですね。

Posted by: ウイングバック@サボり中 | 2006.05.16 at 17:53

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