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2006.06.19

「検証・チャレンジャー事故」を見た

Amazonからの荷物を待ちつつ、録画しておいたBS海外ドキュメンタリー「検証・チャレンジャー事故」を見る。事実に基づいた再現ドラマとインタビューに基づいて構成されている。
事故の1986年当時はただただ衝撃的だったが、もう人災といっていいほどの事故の実際に改めて愕然とする。
経営のために、エンジニアの意見を無視するロケット製造会社の経営陣。マスコミへのイメージを高めるため、とにかく打ち上げスケジュールを優先するNASA幹部たち。打ち上げ続行を決定する会議は葬送の前奏曲に等しかった。そして事故は起きる。
当時、シャトルは100回の打ち上げに耐える夢の宇宙往還機であった。だが実際には不具合の多い開発途上にある機体であり、NASAがイメージを刷り込んだようなシロモノではなかった。事故原因となったSRBのOリングの焼損は、多くの問題の1つでしかなかった。Oリングの問題が、多数の問題の中の1つとして無視されてもおかしい状況ではなかったのかも知れない。
スペースシャトル・オービターは軍の衛星を積むことも考慮され、大型化された。数段の円筒を接合したSRBは、製造会社が内陸にあり、船舶輸送ができないからという、妥協の産物だった。どこかでシステムに対する優先順位を間違えたまま、シャトルは完成してしまった。
シャトルを批判するのは簡単だが、多くの後継機計画がツブれてきたことも、宇宙往還機としては、シャトルに勝るものがまだ建造できないことを証明していると思う。なんか1つの結論が出てこない。それくらいイロイロと考えさせられるドキュメンタリーであった。


mixiでこんなこと日記を書いたのだが、いまひとつ出なかった結論の一つが、このニュースを見てなんとなく分かった気がする。

ドイツ・ワールドカップの日本代表戦の午後3時スタートの試合が2試合もあるのは、TV局の都合

疲れだけが日本代表の足を引っ張っているとは思わないが、それでもマスコミ(正確には電通)の都合で不利になったのは確か。翻ってNASAも、マスコミの批判を避けるため、打ち上げスケジュールをゴリ押しした。マスコミの無責任な行動が、NASAの判断を迷わせる。だが、マスコミの世論形成なしでは予算も獲得できない。日本代表の潤沢な資金で強化できるのも、代表偏重のマスコミのおかげもある。民主主義ってムズカシイ。

参考;スペースシャトルの落日~失われた24年間の真実~書評

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Comments

もう少し涼しい時間帯での試合を見たかったです。そんな解釈でいいのですか?

>高○さん
おはようございます。
そうですね、そうすると、後半最後の10分の結果が違っていたかも、と。まあ、1994年のアメリカ大会では、決勝戦も中継のために真昼間にやって、過酷な試合になったので、日本代表だけが犠牲、ではないんですけどね。どうしても批判的になっちゃいます。

スペースシャトルは戦艦大和型の大鑑巨砲主義だったって事なんでしょうね…。なんか色んな所でありそうな話ですけど。

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