書評<涼宮ハルヒの憂鬱>
涼宮ハルヒの憂鬱
涼宮ハルヒの溜息
涼宮ハルヒの退屈
涼宮ハルヒの消失
涼宮ハルヒの暴走
涼宮ハルヒの動揺
涼宮ハルヒの陰謀
涼宮ハルヒの憤慨
谷川 流
神がかりてきなアニメのデキから、それに引かれるようにオタク界にムーブメントを起こしつつある<涼宮ハルヒ>の原作となるライトノベル。試しに1冊、と手に取ったのが運のつき。おもしろかったのでシリーズをついつい購入してしまった。
自分では気づいていないが、世界を変える力を持つ少女である涼宮ハルヒ。”偶然”同じ教室で彼女の前の席になった”オレ”は、彼女を監視するために現れた宇宙人、未来人、超能力者の同級生とともに非日常・日常入り混じった日々を駆け抜ける、といったストーリー。
1人称で進むストーリーは比喩の言い回しがやや鼻につくものの、素直に感情移入できるし、世界観も高校のイベントごとに騒ぎが起きることを必然になるよう設定してあるので物語に不自然さはない。”萌え”の要素も含めてキャラクター設定も絶妙に配置されていると思う。そこにミステリーやタイム・パラドックスといったセンスを盛り込み、シリーズ全体を通して飽きずに読める。シリーズを通して読むと、登場人物たちの成長、立ち位置の微妙な変化もイイ味。ちなみに8巻で物語進行が約1年。かなり詰め込んでいるが、次巻以降、展開に変更があるのか?楽しみである。
シリーズ初版2003/06 角川書店/角川スニーカー文庫
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