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2006.06.06

書評<ウェブ進化論>

ウェブ進化論 本当の大変化はこれから始まる
梅田 望夫
今、ネットの世界の最前線で何が生み出され、どんなことが進行中であるのか。グーグルやロング・テール、ブログなどキーワードを軸に解き明かしていく。言わずと知れたベストセラーである。
グーグル・マップという破天荒なサービスや、アマゾンのロングテール理論に乗っかったビジネスには確かに恩恵を受けている。だが、本書に関する書評をいくつか先に読んだせいか、根っから自分が本書が説く思想の柱であるオプティミズム(楽天主義)ではなくペシミスト(悲観主義)であるからか、本書全体では多少の違和感が残る。以下、箇条書きで3つほど。
・まず、グーグルあるいはシリコンバレーを過大評価しているのではないかということ。中国語版グーグルは中国政府による規制がかかるそうだ。世界の情報をすべて集め、再構築するという、グーグルの高い理想が霞む。
・現在、グーグルやアマゾンの政策に対して対立軸にある著作権その他の摩擦に関して、問題点は指摘されているものの、なんら解決策は示されていないこと。
・「不特定多数は衆愚」という思考停止するな、と著者はいう。大衆が愚かなんてことははじめっから思わない。だが悪意がある人間は確実にいる。
このくらいが代表的なところである。著者は”若い力”に期待しているようだが、パソコンメインの30代前半と、ケータイメインの20代前半とは、まったく別のネット文化が既に築かれつつあるように思うのだが。

ところで、じつは今これを書いているのは、とある施設で「中小企業の営業リーダーのための研修」の講義を受けた直後だ。そこで講義される経営・分析理論は、本書で展開されるウェブ・ビジネスの新しい取り組みとはまるで逆だ。本書で紹介される理論が広く適用される日がくるか、先鋭のままで終わるか。確かにオビにあるとおり、これは現在進行形の現実であると思う。

初版/2006/01 筑摩書房/ちくま新書

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Comments

おひさです。
この本、チョイ前に読みました。
僕的には、この理論武装は使えるかな、と。

なんか、転職して1年。コテコテの日本企業スタイルの会社で色々観察してみると、なんとまぁ、団塊の世代の仕事しないことしないこと。でも発言力が強くて厄介だなぁと。驚いたのは、年齢が高いほど、ネットの情報を信用しないという傾向。

そんな中、この本に書かれている様な事例を提案して生産性を上げることが出来れば、若い連中の株も上がろうと言うもの。

そういった意味では、こういう本が話題になるって事は有り難いなあと思った次第です。

まぁ、部分的には割と賛同しかねる部分もありますがね。

そうそう、ブログ移転しました。

>男爵さん
こんばんはー。
静岡ではどうもでした。
ブログのリンクが消えて心配してたんですよー。

デジタル・デバイド、という言葉が一時期流行しましたが、ちょっと切実に感じますよね。ウチの上司なんかグーグル知らなかったりします。困ったもんです。

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