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2006.07.13

書評<アメリカの宇宙戦略>

アメリカの宇宙戦略
明石 和康
アメリカのブッシュ政権は、有人での月あるいは火星への到達を目標とした、新しい宇宙計画を発表した。本書はそのアメリカの宇宙計画および、最終的に衛星軌道の軍事利用に到達するかもしれないMD(ミサイル防衛)計画を紹介している。
著者は時事通信社の記者であり、専門家ではない。ゆえか、アメリカの宇宙計画とMDが表層をなぞるように紹介しているだけだ。なので技術的な説明の詰めは甘い。例えばMDの各迎撃ミサイルの運動エネルギー(KE)弾頭について、”Hit to Kill”、を頻発させ、MDの技術的困難さを指摘しようとするが、それは”miss-ile”、つまり近接信管を使った一般的なミサイル弾頭(ミス、つまりダイレクトヒットしないことが前提)との対比の言葉であり、なにもMDだけの技術ではないし、まして核弾頭と対比されるものではない。
そして本書の結論は、その計画の限界を論じ、超大国への批判に結びつける、お決まりのパターンである。
本書でアメリカの宇宙戦略の表層をなぞるよりも、軍事研究を定期購読して勉強する方をオススメします。

初版2006/06 岩波書店/岩波新書

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