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書評<オタク・イン・USA>

オタク・イン・USA 愛と誤解のAnime輸入史
パトリック・マシアス
昨今、アニメ・マンガが日本の誇る文化として、海外進出していることが何かと取り上げられるが、我々が幼い頃から見てきたアニメ・マンガは”オタク”なる言葉が生まれる前から北米などに輸出されてきた。が、アメリカは思いのほか”倫理的”な国だ。暴力シーンやエッチなシーンがカットされ、物語はズタズタにされ、アメリカ人の考える”子供に与えるモノ”にされていた。やがて、それに飽き足りない人たちが情報を求めて活動し始めた。それが一部でムーブメントとなっていく。
本書はそうした、アニメ・マンガがアメリカでどんな扱い方を巡るコラム集だ。著者はオタクの外人だが、編訳が町山智浩氏なので、文体のスタイルはよく似ている。1つ1つの作品・人物がほどほどに掘り下げられ、アメリカにおけるオタク文化の過去と現在を知ることができる。
本書を読んで感じるのは、アニメ作家たちの”罪深さ”だ。子供たちが見るアニメに、いかに多くのメタファーとメッセージを飲み込ませてきたことか。だからこそ、自分たちが夢中になったとも言えるが。そのアニメを昨今、ネタ切れ気味のハリウッドでリメイクするとかいうハナシが生まれては消えている。ハリウッドを通してしまうと、どんなものでも”分かりやすく”曲解されてしまう。アメリカでオタクが増殖しているのは、そんな”ハリウッド・フィルター”というか”アメリカン・フィルター”が当のアメリカでさえ、通用しなくなっている証左かも知れない。

初版2006/08 大田出版/単行本

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Comments

こんばんはー

まあ
アメリカ人の人は字幕スーパーが大嫌いな
怠け者が多いそーですから
アニメも特撮も全て吹替えで
セリフも妙なアレンジがされているらしいっすよ
おまけに
暴力あんどエロ規制でシーンの繋がりもズタボロに編集されてしまっては
もはや原型をとどめていないですよねえ

過去には改編されまくりのガッチャマンが大人気だったのは
白鳥のジュンのパンチラ効果のおかげだった
っちゅー説もありますねえ(・ω・)

Posted by: しょぼんぬ | 2006.08.12 at 01:43

>しょぼんぬさん
こんばんはー。
自分も初めてロスの本屋で改変された「マクロスもどき」を見たときは、度肝を抜かれました。
それにしても、エロだけがアメリカ人に正確に伝わっているというのも、スゴイ話です。

Posted by: ウイングバック | 2006.08.12 at 18:36

TBさせていただきました。

オタク的な世界に疎いもんで、読む進むごとに目からウロコが落ちました。

Posted by: タウム | 2007.04.12 at 21:31

>タウムさん
こんばんは。
サブカル誌が”クールジャパン”などと読んでも、アニメはアニメ。その自覚を忘れてはならないと、同時に感じました。

Posted by: ウイングバック | 2007.04.13 at 18:24

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