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書評<ロケットガール2>ほか

出張のお供に持っていったライトノベルを2冊ほど紹介。

天使は結果オーライ―ロケットガール〈2〉
野尻 抱介
聡明な女子高生である茜は、史上最年少の宇宙飛行士・ゆかりが搭乗した再突入体との出会いにより、宇宙飛行士になることを決意する。初飛行は、なんとトラブルに陥ったNASAのスペースシャトルの援助だった。

ソロモン諸島の弱小宇宙開発ベンチャーと、美少女アストロノーツが活躍するSF第2弾。前号は主人公・ゆかりがアストロノーツになるまでが中心だったが、今回は地球周回軌道がメインの舞台となる。弱小ながらも画期的な技術を持つ集団が宇宙開発の尖兵であるNASAを助けるという展開や、それぞれの立場に立つ技術者たちがプライドをかけてトラブル開発に取り組むドラマは文句なしに燃える。荒唐無稽ではあるが、物理的法則を覆すようなことは決してない、至極マジメなSFだ。
初版2006/11 富士見書房/富士見ファンタジア文庫

逆境戦隊バツ「×」〈1〉
坂本 康宏
食品会社に研究員として勤務するもてないオタク、騎馬は凄惨な事件に巻き込まれたあげく、正義の変身ヒーローにされてしまう。状況はまったく別だが、これまた逆境にある人事課の女性と一緒に、謎のクリーチャーに立ち向かう。

新人賞を取って以来、ちょっと注目していた作家さんなのだが、ようやく本領発揮の新作だ。とことん逆境におかれ、マイナス思考に陥りながら、ヒーローである矛盾。敵となるクリーチャーや被害者との関係が近いゆえに、揺れ動く感情。猜疑心や自己否定といった人間のマイナス面の感情を中心に据え、それでも生きていかなければならない矛盾を、戦隊モノというフォーマットの中で描いていく(前々作ではそれが変形ロボットだった)。本作はまだ1巻ということで、まだ主人公が立ち直って”真のヒーロー”になるというカタルシスまで達していないので、次巻に期待。
初版2006/11 早川書房/ハヤカワ文庫JA

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