« 防衛弘済会からのDM | Main | ソルティックH8 ラウンドフェイサー コーチマSPが届いたよ »

2006.12.11

書評<A君(17)の戦争>

新装版A君(17)の戦争1 まもるべきもの
豪屋 大介
BAESERGAさん推奨)
いじめられっ子だが、怨念増幅装置も併せ持つ小野寺剛士は、魔族と人族が大戦争を繰り広げるファンタジー世界へ飛ばされてしまう。本人にとっては不本意ながら、戦争の才を見込まれて魔族の総帥となり、人族からの侵攻に対抗していく。

てんでバラバラの感想をいくつか抱いたので箇条書きで。
①基本的には、中世ヨーロッパをベースとした剣と魔法の世界に、現代戦の戦術(空挺奇襲、ネットワークを中心とした戦いなど)を持ち込むとどうなるか、不利を覆せるかというシュミレーションであると思う。その戦術がハマッたときの描写は爽快。
②長期連載のマンガの絵柄が変わっていくことはままあるが、ライトノベルも長期刊行のうちに作風が変わっていくんだなあ、と今さら気づく。当初、主人公の成長と戦争が等価で描かれていくが、巻が進むに従い、戦術に関する注釈が増えていき、そこに重点が置かれるようになる。ライトノベルとしてのバランスは5巻までぐらいがベストではないでしょうか。
③オタクへの強烈な”同族嫌悪”が目につく。たまになら自虐ギャグにもなろうが、これも巻が進むごとにしつこくなる。読者に媚びる必要もないが、あんまりクドイのも、ねえ。
当たり前だが、ライトノベルにも完結すべきタイミングがあると感じるシリーズでした。

最新刊9巻初版2006/01 富士見書房/富士見ファンタジア文庫

« 防衛弘済会からのDM | Main | ソルティックH8 ラウンドフェイサー コーチマSPが届いたよ »

書籍・雑誌」カテゴリの記事

Comments

The comments to this entry are closed.

TrackBack


Listed below are links to weblogs that reference 書評<A君(17)の戦争>:

« 防衛弘済会からのDM | Main | ソルティックH8 ラウンドフェイサー コーチマSPが届いたよ »

My Photo
August 2022
Sun Mon Tue Wed Thu Fri Sat
  1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29 30 31      

Twitter


無料ブログはココログ