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2007.05.18

書評<アマチュアスポーツも金次第>

アマチュアスポーツも金次第
生島 淳
最近、プロ野球や高校野球の不透明な金の流れが話題になっている。表ではアマチュアとプロが断絶していながら、高校・大学→プロというエスカレーターという現実から、裏では繋がらざるを得ない両者の関係が、問題を大きくしている。
このように、野球のようなメジャースポーツは言うに及ばず、今やスポーツは大金の動くビジネスである。かつての日本では企業の広告塔の役割をスポーツが果たしていたが、現在ではスポーツそのものが”企業活動”となっている。優秀な競技者にはスポンサーがつき、高校や大学はスポーツを広告塔とする。高野連はこの利権を享受していながら、建前論を振りかざすから、当然のごとく非難が集中する。
こうした”資本主義の論理”にはもちろん負の側面もある。北海道経済の低迷はそのままウィンタースポーツの低迷に直結している。金は金の集まるところに流れるのだ。
本書はこうしたスポーツと金の関係を考察している。個人的には、資本主義のアメリカのプロスポーツで、もっとも成功しているのが”共産主義体制”であるNHLであることが興味深い。先にあげた”資本主義の論理”と比較すると、競技の強化への道がひとつではないと感じる。繁栄が永遠でないのは、昨今のプロ野球を見れば分かる事。スポーツにおいても、”硬直化”はマイナスしかもたらさないのである。

初版/2007/05 朝日新聞社出版局/朝日新書

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