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2007.05.02

書評<オタク論!>

オタク論!
唐沢 俊一, 岡田 斗司夫
月刊「創」に連載され唐沢俊一と岡田斗司夫の対談をまとめたもの。2004年から現在までもオタク界に関するトピックについて、2人が分析を加えている。”萌え”や”コミケ”、さらには期せずして岡田斗司夫の <オタク・イズ・デッド>発言に前後して、オタクのアイデンティティがどのように変化してきたかなどがまとめられている。
オタク第一世代として、若いオタクたちからは批判を浴びたりすることもあるようだが、少なくとも30半ばの自分にとっては2人の分析はしっくりとくる。やはり経験と歴史を知ることは何にも代えがたい。
今や”オタク”と言っても、年代や分野でまったく意識が違う。例えば古いオタクには”コレクション魂”があり、”ユーザーが買い支える”という意識があるが、今やYouTubeでアニメを見て、マンガ喫茶でマンガ読む。かように、消費1つとってもそのスタンスは大きく違ってきている。拡散するオタク業界はどこに向かい、たどりつくのか。その未来のヒントも多少、ヒントが与えられている、ような気もする。おちゃらけも含めて、やっぱり2人の存在は偉大だ。

初版2007/04 創出版/ソフトカバー

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