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2007.06.05

書評<新・UFO入門>

新・UFO入門―日本人は、なぜUFOを見なくなったのか
唐沢 俊一
オカルトの分野で、今やUFOは”終わった”ネタとなりつつある。ミステル矢追をテレビで見かける機会はなくなり、海外から輸入される目撃談はあっても、日本人がUFOに関わることはほぼなくなった。だが、確かにUFO学が”アツい”時期があったのだ。本書は戦後の日本のUFO研究の歴史を辿り、日本人がUFOにのめり込み、またUFOから離れていった理由を探っていく。
本書の中心となるのは、日本のUFOを巡る事件の中で、闇に葬り去られた”CBA事件”だ。UFOブームの真っただ中に起き、後の数々のオカルト的な事件と類似点を持つこの事件は、それゆえUFO研究を真面目な学問としようとしていた勢力からは排除され、逆にそれがUFO研究の幅を狭め、宇宙開発の発展につれて先細りになっていく。CBA事件が起きたころ、UFOはその他大勢とは違う優越感を持つ根源であり、また心の安寧をカリスマ的なモノに求める人々の受け皿であったのだ。その意味で、UFOの持っていた役割は後のオウム、あるいは現在のスピリチュアルブームに受け継がれているといえる。
こうした歴史を踏まえた上で、著者はパラダイム・シフトをはかることを主張する。日本人はUFOを見なくなったが、ラテン・アメリカはUFOが日常だ。そのこと事態が、研究に値することなのだと。
個人的にはオカルトで一緒くたにされがちなUFOとUMA(未確認生物)と現在のスピリチュアル・ブームはまったく別モノだと考えている。UFOとUMAは本質的に我々をワクワクさせ、楽しませてくれるものだからだ。だから、著者の姿勢には大賛成である。分かんない人には分かんない価値観だとは思うが。

初版2005/05 幻冬舎/幻冬舎新書

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Comments

17才の時にUFOを見ました。
ホントだって!!
あれは飛行機やヘリじゃなかった!

>高○さん
ヒコーキマニアはシルエットを見逃すはずないんで、目撃の確度は高くなるんではないかと。そういうことにしときましょ(笑)。

http://love6.2ch.net/test/read.cgi/books/1197812577/

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