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書評<迷惑な進化>

現生人類は同種の先祖たちとの淘汰競争に打ち勝って、今の繁栄を築いている。今生き残っているのだからして、死に至るくらい重大な先天性遺伝病がいくつも存在するのもよく考えれば謎である。糖尿病を代表格として、こうした病気はなぜ子に受け継がれるのか?本書はこの謎にこうした類の本としては平易に解説している。
端的に言えば、過去に遭遇した緊急事態、人類が小氷河期やペスト禍を克服した際に獲得した身体的能力が、現在の環境に適合しないがゆえにこうした病気が発生する。本書はこうした事例を挙げて、さらに新たなDNA研究の成果に切り込んでいく。進化の要因である突然変異は滅多に起こらないものとされていたが、遺伝子が”コピー&ペースト”や”カット&ペースト”するように移動し、頻繁に突然変異を起こすらしい。突然変異は外部環境だけでなく、自ら引き起こされることもあるのだ。その変異が環境に”選ばれる”かどうかは別だが。
ヒトゲノムの”遺伝子地図”が解読されたとき、ホモサピエンスのすべてが明らかになるかに思われた。だが、遺伝子はそんな簡単なものではなく、DNAそれぞれが互いに影響を及ぼしたり、ポジションを変えていく。発見はそれこそキリがない。本書はそうした遺伝子研究の面白さを伝えてくれる。。

初版2007/08 日本放送出版協会/ソフトカバー

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Comments

毎度のことなんですが、どうやって面白そうな本に気づかれるんでしょう?
1日1回は本屋さんに寄りますが私は何のために本屋に寄るのだろうと思います。
コツは何ですかね?

Posted by: 高○ | 2007.09.18 at 23:26

>高○さん
うーん、本屋は本屋でもコーチャンフォーとか大型店によるのがコツといえばコツなんですかね。
後は興味ある分野を集中的にチェックしているくらいです。ランキングコーナーとか、目もいきません(笑)。

Posted by: ウイングバック | 2007.09.19 at 09:18

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