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書評<天元突破グレンラガン1/2>

この秋に熱き血潮溢れる最終回を迎えたアニメ「天元突破グレンラガン」のノベライズ。著者はTVシリーズの脚本家であり、ほぼ忠実にストーリーを追っている。
なのだが、ストーリーを追っているだけかな、という感じがしないでもない。グレンラガンはクライマックスのデタラメなテンションの高さが魅力だったが、なかなかそれが伝わってこない。例えば2巻で主人公がもっとも尊敬し、愛し、共に闘ってきた”アニキ”の死から立ち直る場面は屈指の名場面のはずなのだが、熱さが伝わらない。文体も工夫されてはいるのだが、読者がその場面に酔い、何度もページをめくって読み返すまでには至らない。
ノベライズ、ライトノベルというものの難しさをつくづく感じる作品である。
2007/08および10  小学館/ガガガ文庫

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書評<キミは珍獣(ケダモノ)と暮らせるか?>


犬、猫といった一般的な愛玩動物ではなく、いわゆる珍獣を飼うことは、現実的に何が違うのか?まず著者の動物の飼育に対する姿勢と立ち位置を明らかにして、現実的に手に入る哺乳類の珍獣の飼い方を指南する。
著者はその珍獣を扱うペットショップの店長だった人。だからか、動物への愛は溢れているものの、同時に動物に対する冷静な目線も併せ持っている。著者はまず、動物を購入するときに考えるべき事柄をレクチャーする。高価な動物はなぜその値段なのか?一時的な”買いたい”という衝動から冷静になるにはどうすべきか?それでも珍獣を購入するのなら、何を覚悟すべきか?
そして著者は日本で現実的に手に入る珍獣たちについて、その特徴をレクチャーする。珍獣たちは匂い、性格、行動パターン、接し方など、家畜と違って問題のある動物たちがほとんどだ
ごく軽い文体で話は進むが、その中には動物と人間を巡る問題が見え隠れする。人間のエゴはエゴとして認め、なおかつ好きな動物と暮らすにはどうあるべきか?生き物と一緒に暮らすのはつくづく難しい。

初版2007/10 文芸春秋/文春文庫PLUS

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F-14B Day6th

某店でロータリー除雪車のチョロQを買う。冬ももうすぐっすね。
というわけで、窓を開けてエアブラシ吹くのがツラくなって来たが、F-14Bは全体塗装。
まずはいつものようにガイアの現用機限定色で下面/上面を塗装。塗り分けは簡単なので、フリーハンドです。乾燥させた後、CAG機独特の塗り分けを再現するためにマスキング。
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古い機体に新しいCAG塗装を重ねた感じを強調したいので、ツヤありブラックをビン生で、かなり高圧で吹く。ここのところ、マスキングが一発で決まったことがないので、ドキドキしながらマスキングを剥がす。
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なんとかうまくできました。細部塗装とウォッシングを施して、一気に完成に向かいます。


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海外模型雑誌が最近イイです。

最近、海外の模型雑誌をよく買うようになりました。
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スミからスミまで読み込める英語力などもちろんないのですが、眺めているだけで日本の専門誌との違いは明確です。
例えば、巻頭には製作例に関係なく、実機のグラビア。この号では、訓練のためイギリスのロッシマーに展開してきた、砂漠迷彩のサウジアラビア空軍のトーネードIDSが掲載されています。おそらくイギリスでもこの塗装のトーネードは珍しいのでしょう。「この迷彩、面白いな」と製作意欲がわきます。
例えば、1機種に対する特集。この号ではブラックバーン・スキュアが特集され、しょっぱなから「too slow,too,big,too late」と駄作機扱いなのに(笑)、実機の解説、製作例、キットリストと分厚い内容。日本の専門誌だとよっぽどのマイナー機以外「これくらい知ってるだろ」という前提から始まりますが、「W.W.Ⅰから現用機までなんでもこい」という人は少ない。こういう特集だと、自分の専門外(オレなら現用機以外)も作ろうか、という気になります。

それとですね、案外と作例がショボい(笑)。日本の専門誌に神様が作ったような作例がときどき掲載されますが、あんなのはごく一部なんだな、と安心させてくれます。

ともかく、某誌のように「筆かエアブラシか」といった論争を巻き起こすのではなく、制作意欲を刺激させるという基本に忠実で、健康的な雑誌なんですね。日本にもこういう雑誌があればなあ。

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F-14B Day5th

ゆるりと進行中のトムキャット、土の字に。
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このキット、あちこちの合わせ目を修正しなければならないのはともかくとして、スジ彫りがどうも全体的に浅めなんですね。なので主要部分を掘り直そうとなぞっているうちにハミ出して、修正して、とかやってるいちにラインがガタガタ。キリがないのでサーフェサー1000を厚めに吹いて、なんとかごまかす。最近、どうもサーフェサーに頼ってるなあ、オレ。エッジのシャープさが消えるような気がしてあんまり好きじゃなかったのに、どうもイカン。ちょっと反省です。

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書評<『よみがえる空 -RESCUE WINGS』公式ガイドブック>


不謹慎な言い方だが、日本に航空救難団は数あれど自衛隊の救難団の”カッコよさ”は群を抜いている。有事は危険なコンバット・レスキューに従事し、平時においても"Last in,Fast out"という言葉に代表されるように、警察や消防があきらめた厳しい状況において活動しなければならない。
昨年放映されたアニメ「よみがえる空」はその小松救難団に配属された新人パイロットの成長を描いたドラマであった。空自全面協力ゆえもあり、ドラマ的な盛り上がりには欠けたが、救難団に所属する隊員たちの真摯な姿を描いた良作であった。本書はそのガイドブックではあるが、分量の2/3は実際の救難団の姿を紹介している。
パイロットや救難員をはじめ、機上整備員のインタビューや、機材紹介、救難団の出動記録など、貴重な資料となっている。アニメのガイドブックにする必要があったのか、と思うくらいに充実している。
メカフィチとしては、V-107とUH-60Jに対するパイロットの扱い方の違いが面白かった。空自の各基地の救難団はようやく機材がUH-60Jに全面統一されたが、アメリカ軍はHH-60シリーズの後継としてCH-47の改良型を選定している。今後、海外派遣も考えられる救難団の動向も要注目であり、本書はその入門書となるだろう。

初版2007/10 ホビージャパン/大型ムック

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キティホーク、室蘭港に入港

10月の26日~30日まで、アメリカ海軍空母<キティホーク>が室蘭港に入港する。26日・27日は一般公開も実施。実施主体は室蘭商工会議所となる。

土曜日は東京出張で深夜帰宅だし、室蘭は遠いなあ。おまけに遠い駐車場からバスでピストン輸送みたいだし。せめて苫小牧ぐらいにしてくれたらなあ。うーん、”出動”は微妙だ。

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F-14B Day4th

今まで亀田一家をプッシュしていたTBSに、昨日からチャンピオンの連続出演。TBSを批判したいのはヤマヤマなんだけど、見ている時点で負けなんだよな。
というわけで、F-14Bは例によって千手観音を使って小物を塗装。
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そんでもってデカール貼ってパーツを揃える。
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別売のウェポンセットからLANTIRNポッドやGBU-24をチョイス。トムキャットの武装にオリーブドラブを吹いた爆弾をチョイスするのは、やっぱり違和感があるなあ。
前から思ってたんだけど、なんでハセガワの1/72ウェポンセットはランナー3枚(大型のミサイルやPGMは3基できることになる)なんだろう?ミサイルや爆弾ってのはたいてい偶数搭載で、いっつもPGMやミサイルが1個余るんだよな。フシギだ。

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陸自丘珠駐屯地記念行事に行ってきた

陸自北部方面隊航空隊の根拠地、丘珠駐屯地の創隊記念行事に行ってきた。
天気が不安定なうえ、お腹の調子が悪いので家から出かけてはみたものの、あまり乗り気じゃなかったのですが・・・
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AH-64Dアパッチ・ロングボウが駐機しているではないですか!試験では何度か丘珠入りしているものの、公開は初。テンションがグッと上がりましたよ。
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AH-64Dの最大の特徴、ロングボウ・レーダーや
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第2世代のTADS/PNVSのArrowHead(アローヘッド・システム)や
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30mmチェーンガンや
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ブラックホール・オカリナと呼ばれるIRサプレッサーを撮ったりすること20分。同じように、ミリオタっぽい人に限って、アパッチから離れられない(笑)。
そこから隣の列線に目を移すと
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UH-60JA、SH-60J、UH-60Jと陸・海・空3自衛隊のブラック・ホークが揃い踏み。UH-60JAを北海道で見かけるのは珍しいのではないかと(少なくとも自分は初めて)。UH-60JAは排気口にIRサプレッサーを装備していて、いかにも戦場前線での活動を意識しているが、SH-60Jもチャフ・フレアーディスペンサーをテール・コーンに3基もとりつけているし、3種類揃うとそれぞれの違いが分かっておもしろい。
他に目についたのはU-125Aのセンスのいい垂直尾翼。
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アメリカ州空軍の空中給油機や輸送機みたい。
他にも陸自の戦闘車両が展示されていたのですが、今回に限っては眼中なし。
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やっぱりアパッチのインパクトは強烈。数が揃えられないかも、と分かっていても、陸自幹部が欲しくなったわけが少し理解できる存在感です。

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F-14B Day3rd

ワケあってうpする時間があまりなかったのですが、チョコチョコと次作、始めてました。
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よってDay3rdあたりから始めます。お題はハセガワの1/72グラマンF-14Bトムキャット。"JollyRogers"を3機種並べるという、夏真っ盛りにライノ作ったときからの計画の中間点です。
ハセガワの1/72のトムキャットは映画「トップ・ガン」後のバブルのときに新発売された全面スジ彫りのキット。精密さと多くのタイプ発売を実現すべく、過剰に分割されたパーツが箱にギッシリ詰まってます。ワタクシ、パーツを全部切り取ったランナーをゴミ箱に突っ込むのが無上の喜びなんですが、なかなかパーツがなくなりません(笑)。
おまけに大物パーツの合いもパチピタとは言えず、パテがけっこう必要。おまけにスジ彫りが浅いので、サンディングに気を使います。
かと言って、こないだのライノはなんだかプラモとしてなんだかあっさりし過ぎだと思うし、ホントにバランスって難しいもんです。

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書評<怪魚ウモッカ格闘記>

著者は世界の知られざる地域を旅し、レポートする探検系の作家。UMA(未確認動物)好きならばモケーレ・ムベンベを探しにいった方で御馴染みだろう。本書は謎の巨大生物UMAなるメジャーサイトで見出されたUMA<ウモッカ>を発見するべく乗り出した著者の冒険記である。

と、言いたいところであるが。

先にオチを書いてしまうと、著者は現地にとある事情により、現地にたどり着けていない。本書はあくまでも、UMA探索のための準備と、著者の現地にたどり着けない焦燥を中心としたお話である。それでも「そのオチはなんだ」という読後の不満感は少なかった。それは名も知れぬ異国の地に名も知れぬ生物を発見するために旅立つ決意をし、準備を始めること自体から冒険は始まっている、ということなのだろう。著者の日常である非日常の連続を味わう。そういう作品である。
としたいところだが、個人的にはUMA探索本なのに現地にたどり着けていないハナシを連載し、単行本で出版できるというのも何か納得できないのも正直な感想である。

初版2007/09 集英社/集英社文庫

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書評<トンデモ本の世界U/V>

書店の本棚に紛れ込む”トンデモ本”を見つけ、それを笑うおなじみのシリーズ。もはやシリーズ本はサブカルコーナーに溢れており、個人的には食傷気味のところもあったのだが、やはり読むとおもしろい。今回はオカルト系、サブカル批評系、陰謀論系といったふうにジャンル分けされており、読みやすくなっている。
従来のシリーズどおり、おかしな論理を展開する本を分析し、笑いをとり、そこから教訓を得る、というスタイルは変わっていないが、UMA(未確認動物)を扱うものの本としてはまともな著作を取り上げ、”と学会として進むべき道”を模索したり、9.11同時多発テロの陰謀論を例に挙げて陰謀論とは何者なのかを探っていくといった、新たなスタイルを取り入れつつあり、2冊を飽きることなく読めた。まだまだ世にトンデモ本のネタはつきるまじ、である。

初版2007/09 楽工社/ソフトカバー

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書評<機動戦士ガンダムUC 1/2>


いわゆる「シャアの反乱」後、時はU.C.96年。ネオ・ジオンの影はまだちらつくものの、地球圏全体としては落ち着きを取り戻しつつある。しかし、U.C.時代の始まりである100年前からの因縁である「ラプラスの箱」を中心として、連邦軍・アナハイムエレクトロニクスとそれを支配するピスト財団、ネオ・ジオンの各勢力がうごめき始め、またしても戦乱の風の兆しが吹き始める。

トミノ御大と縁浅からぬ作家、福井晴敏が描く「Vガンダム以降はガンダムと認めない」世代へのガンダム新作。今回発売の1~2巻はユニバーサル・センチュリーという時代の復習、物語の伏線、戦乱に巻き込まれる主人公、そしてようやくの新ガンダム登場と、まだまだ物語の序盤。アニメでいうと2話分ぐらいしか消化していないかな(笑)。話のそこそこに懐かしい名前が出てきたり、人物像の設定のパターンが過去の作品を踏襲していたり、トミノ御大の思想が根っこにあるおじさんたちに違和感のない物語にはなりそうである。伏線が明らかになっていくであろう次巻以降に期待。

初版2007/09 角川書店/ソフトカバー

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書評<ローバー、火星を駆ける>


2003年にNASAが実行した<マーズ・エクスプローション・ローバー>計画、すなわちスピリットとオポチュニティと名づけられたローバー(自走式の小型車)を用いた火星探査機を巡る物語である。著者は本計画の主任研究者であり、プロジェクトの立ち上げからローバーによる火星の探査状況に至るまでの詳細を本書にまとめている。
本書は惑星探査計画の実際を教えてくれる。科学者がNASAの惑星探査機器の公募に申し込み、いくつものプロジェクトを立ち上げては消える。幅広いツテを辿ってエンジニアたちに渡りをつけ、ときにはそれまでの公募のライバルと大同団結する。実際に探査機の製作が始まっても資金不足をはじめとして、様々なトラブルの連続である。正直な話、ローバーが火星に降り立ったその感動より、実際にペイロードを打ち上げるまでのその苦労の物語の方が印象に残る。科学者とエンジニアの対立。NASA上層部との交渉。アメリカの”ライトスタッフ”たちを集めてもなお連続するトラブル。打ち上げまでのギリギリのスケジュール。綱渡りとはこのことで、我々の胸をときめかせる惑星探査がNASAでさえ、かくもギリギリのラインに立っているのかと認識を新たにさせられる。
本書は計画の成果であるローバーの活躍ではなく、あくまでも宇宙開発に関わる人々の苦労を描くノンフィクションである。

初版2007/09 早川書房/ハードカバー

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先進技術実証機、スケールモデルでフライトテスト

防衛省技術研究本部が開発を進めている先進技術実証機<心神>のスケールモデルが1日、十勝管内大樹町の多目的航空公園で報道陣に初めて公開された。

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目視観測とかなんとかいろいろあるんだろうけど、ステルスを名乗るからにはもう少しインパクトのある塗装でもいいと思うのだが。F-2のころからカラーリングにまったく工夫がない。
それとそのコクピット後方の膨らみははどーなんだろう。モックアップのときは「予算切り詰めのためF-1から流用」というのを知って涙滴形キャノピーでないのを納得したのだが、スケールモデルでも形は一緒ということは、しばらくはこのまま行くのだろうか。
まあいろいろと疑問はあるが、ラプたん獲得のためのカードとしても有効なので、がんばってフルスケールの実証機製作まで進んでほしいところ。スケールモデルでも、ノズルのパドル使ってポスト・ストール・マニューバできるのかな?それなら航空公園で張り込んでみる価値もあるかも、と思うのだが。


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