« October 2007 | Main | December 2007 »

書評<日本はなぜ地球の裏側まで援助するのか>


日本はその膨大な国家債務に関わらず、発展途上国に様々な形で援助をしている。高齢化による崩壊一歩手前の社会保険や年金制度にも関わらず、なぜ一見国益がなさそうに見えるアフリカの小国にまで援助を行っているのか?本書は日本の海外援助組織や援助方法を紹介しながら、海外援助に対する著者の提言をまとめたものである。
著者のいうことは概ね正論だ。日本が格差社会になっていると言っても、発展途上国に比べればその差などないも同然であり、まだまだ世界には貧困に溢れているという人道的な見地。貧困こそがテロの温床であり、世界の安定こそが貿易立国、日本の生きていく道であること。石油や希少金属確保といった、より国益に依った見地。さらに筆者は海外援助のその実際から、自衛隊の投入にも積極的である。
著者も指摘しているが、今の日本の海外援助に足りないのはやっぱり長期的な戦略なんだと思う。中国の海外援助の実例を知ると、個人的には「西欧以外の世界の征服」と感じてしまうくらいだが、逆に言えばその戦略は明確かつ単純。日本もあちらこちらにいい顔をするんではなく、明確な意思を持つべきだと思う。国内の土木企業を儲けさせるような”権益”ではなく、エネルギー・希土類確保など踏まえた”国益”の方である。もちろん、ある段階から机上の空論ばかりになってしまうので、憲法改正は必須事項ですが。
最近の海外援助への批判の高まりは感情的に「アジアへの謝罪意識の薄れ」みたいなのもあると思ってるのだが、やっぱり有人ロケット打ち上げる国に援助って、相手にも失礼だよね。

初版2007/11 朝日新聞社/朝日新書

| | Comments (0)

書評<X51.ORG THE ODYSSEY>


世界の超常現象やUMA(未確認生物)など、オカルト方面を追いかけるニュースサイト、X51.ORGの管理人がアメリカのエリア51、南アメリカ、ネパールなど、UFOやUMAの現場を訪ね歩いた旅行記である。著者自身による現場でのスナップを巧みに織り込み、独特の雰囲気を全体に醸し出している。ネットやメディアが発達した現代だからこそ、著者は現場を実際に旅し、現地の人々の話を聞き、資料の分析などと合わせて、著者なりの結論を出す。
しかしながら、それはいわゆる懐疑派や肯定派、否定派といったカラーに染まるものではなく、あくまでも「著者の見てきたもの、感じたもの」である。その曖昧な立ち位置こそが本書の魅力であり、かつ白黒つけたがる今のメディアに必要なものだと考えさせられる。UMAやUFO好きならば、その現場の空気に触れたように感じることができる、貴重な旅行記である。

初版2007/04 夏目書房/ハードカバー

| | Comments (0)

書評<F-22 ラプター>


原著はJ.ミラーの手による「LOCKHEED MARTIN F/A-22 RAPTOR」で、航空ファンでお馴染みの石川潤一氏によるほぼ全訳である。なのでペンタゴン独特の多数の略語が飛び交い、長いことミリオタやってる自分もついていけないほど専門的。ATFの時代の風洞実験モデルから、実戦配備まで貴重な写真を交えてラプターのすべてを紹介している。原著が2005年発行のため、それ以降の動向については訳者がフォローしている。
本書を読んで感じるのは、つくづくもラプターが革命的な戦闘機であることである。高度なステルス性を持つ機体、超音速巡航を可能にするエンジン、統合されたアビニオクスなど、すべてがオールニュー。なんらかの事情で低空での格闘空中戦に持ち込めれば、あるいはフランカー・シリーズにも勝機が、とも思われたが、最近のアメリカ空軍のオープンハウスに登場するラプターはポスト・ストール・マニューバも楽々こなす。もはや第4世代、4.5世代の戦闘機をあらゆる場面で圧倒する。
もちろん機体価格は高価だし、整備維持費を低減する設計とはいってもアメリカ空軍にとっての話で、同盟国のレベルとは段違いの話であろう。やっぱ軍縮まっしぐらの空自には導入は荷の重い話、というのが個人的結論である。

初版2007/11 並木書房/ソフトカバー

| | Comments (0)

書評<動物の値段>


動物園や水族館にいる動物、あるいは一般にはなかなか見かけない動物はいったいいくらぐらいで取引されているのか?動物輸入商である著者が、その経験から動物そのものの値段、輸送料や”維持費”などを紹介する本。ワシントン条約やら何やら断片的な知識は誰もが少しづつ持ってるものの、一般には知られることのない動物取引の実態をユーモアを交えて伝える。動物を取引することの大変さ、世界的なルール、決してマネー一辺倒ではやってはいけない。そこから、環境保護団体にとっては”死の商人”たる動物商の複雑な立ち位置を著者は訴えようとしている・・・のだが、今月号の「サイゾー」によると動物輸入関係の書類偽造により、被告人になっているそうである。なんだか説得力が増したような、減ったような、よく分からないオチだなあ。

初版2007/09 ロコモーションパブリッシング/ソフトカバー

| | Comments (0)

書評<家なき鳥、星をこえるプラネテス>


時は現在から約70年後。石油は既に枯れ、世界のエネルギーは月から採掘されるヘリウムを使用した核融合に移行していた。地球圏においては、宇宙は人が働き生活する場となり、その手の先は木星開発にまで向けられようとしていた。
かつては石油の富により栄えたアラブの砂漠を旅する隊商の息子であるハキムは、父の死をきっかけに宇宙を目指すため、軍に入隊する。そこにあったのは、国家と人間のエゴであった。ハキムはその全てに復讐するため、宇宙開発に対するテロに関わっていく。

マンガ「プラネテス」から派生した小説。続編かと期待したが、「プラネテス」の主人公と対峙することになるテロリスト、ハキムの物語である。素朴な砂漠の民であったハキムが、人間と国家のエゴに幻滅し、それに復讐するためにテロを起こしていくまでを描く。ハキムの所属する国家の成り立ちから大国のエゴによるものとする設定し、軍とそこに所属する人間のエゴと、それに対比される暖かいものに触れ、内なる葛藤を経て変節するハキムの心情を描き、テロなるものが貧困やイデオロギー、宗教ではなく、人間のエゴこそによって生み出されることを描き出す。
そしてハキムがそのエゴを超越するものに出会うのが、「プラネテス」本編と交差する場面である。この対比は見事であり、本編と著者は違えど、テーマを同一としながら対を成す物語として成立している。
けどやっぱり、続編も読みたいよね。

初版2007/11 講談社/ソフトカバー

| | Comments (0)

本日のお買い物 071121

洋書を買うのは1年に1回、静岡でって決めてたんですが・・・
2007_1121seaharrier0002
見つけたんで、つい買っちゃいました。SAM PublicationsのMODELERS DATA FILEシリーズのSeaHarrier。税込¥5355なり。今年はフォークランド紛争から25周年ということで、イギリス発でいろいろ限定品とか出てますが、これもその一環ですね。自分もフォークランド紛争での活躍という強烈な印象から、もう大好きなんですよね、シーハリアー。このガイドはまず、シーハリアーの開発からフォークランド紛争、FRS.1からF/A.2への改装、そして引退までをオールカラーで追っています。さらにこんな風に"WalkAround"風の写真もいっぱい掲載。
2007_1121seaharrier0004
もちろんモデラー向けなので、エアフィックスの1/24シーハリアーの徹底作り込みなんかも掲載。
2007_1121seaharrier0006
自分の主戦場の1/72とはスケールが違うとはいえ、こういうの見せられると作りたくなるような、作りたくなくなるような(笑)。
とにかく、シーハリアーで満腹になること間違いなしの資料。SpesialHobbyだっけ?早くシーハリアーF/A.2出ないかな。

| | Comments (0)

F-104J/DJ Day2nd

ハセガワのHP見ると、やっぱりレベルのF-22Aは12月中旬発売になってました。メガネ、買い換えよっと。

F-104は後部胴体を組み立てて、土の字に。
2007_1118f104j0008
翼やタンクは仮組みですが、主翼の下半角はピタリと決まります。銀塗装ということで、どうしても傷が残るサンディングをあまりやりたくなかったのですが、前部胴体と後部胴体の接着面はどうしても隙間ができ、パテを使用。”エンピツ”といわれるF-104も、意外と機首のボリュームがあったりするのは、やっぱり立体を作ってみなくちゃ分からないですね。

| | Comments (0)

F-104J/DJ Day1st

今日(11/17)の時点でHannantsにて"FutureRelease"になってるレベルのF-22Aが、今月中に日本に入ってくることってあるのかなあ。キープしてある10K、他に使って大丈夫でしょうか?

そんな金欠状態に悩みながら、次作はハセガワの1/72ロッキードF-104J/DJスターファイターの2機セット。考えてみると、F-104作るのって初めてかも。
24054
rocketeerさんのカッコイイSu-7BKLの銀色塗装見て、自分もガイアのシルバー使って銀色塗装がやりたくなりまして。1機はシルバー、1機はエアクラフトグレーでいきます。
製作に入る前に、ハセガワさんに言いたいこと。
2007_1117f104j0002
上がこの限定版のデカール、下がレギュラーのF-104Jのデカール。限定版のデカール、コーションマークを省き過ぎじゃね?現用機モデラーはあの面倒くさいコーションマーク貼るのが大好きなんだ(断言)!それを省くとは、分かってないというか、スケールモデルメーカーにあるまじきというか・・・ハセガワさんには、ぜひ手は抜かずがんばってもらいたい。今回は社外品とレギュラー品の流用でいきます。
まずはコクピットと前部胴体から。
2007_1117f104j0006
モールド自体はスジ彫りのハセガワ・スタンダードですが、金型が傷んでるのか、射出成型するときにプラが回ってないのか、胴体パーツの端が薄いところが少々あったりするので接着は注意が少々必要。シートにはエッチングでシートベルト貼ってます。
急速進行中の新しい祭りも気になるのですが、これが完成させた後で手をつけます。

| | Comments (5)

F-8J Completed

アカデミー1/72F-8Jクルセイダー、完成しました。
2007_1115f8j0021
F-8Jは1960年代~1970年代に実戦配備されていたアメリカ海軍の艦上戦闘機。離着陸性能を向上させるための”可変取り付け角主翼”が目を引きますが、ドッグ・ツース入りのクリップド・デルタ、その少し下に位置する全遊動の水平尾翼など、後のジェット戦闘機のスタンダードを既に取り入れています。ベトナム戦争の緒戦、後継となるF-4ファントムⅡが固定武装を持たず、銃火器にとって代わるはずのAAMの命中率も低くキル・レシオが上がらなかったのに比べて、F-8は次々とMigキルを記録し、"TheLastGunFighter"と呼ばれました。
2007_1115f8j0011
アカデミーの1/72F-8Jはデカールがカルトグラフの限定版。彫刻はスジ彫りとリベットですがトラペほどウザくはなく、グッドバランスの逸品です。エアブレーキ・メインギア収納部あたりの部品の合いがタイトなため、胴体の貼り合わせに慎重な仮組みと念入りな接着が必要ですが、それさえクリアすればサンディングはパーティングラインのみ。自分のウデではストレート組み以外に手の出し様がありません。
2007_1115f8j0013
塗装はVF-194"LedLightnings"、USSオリスカニー搭載。スミ入れの拭き取りにガイアのフィニッシュマスターを使ったところ、意図せずキレイにスミが入ってしまったので、いつものウォッシングでシャドウを残す仕様ではなく、ウェザリングもほとんどなしで仕上げてみました。パネルラインがくっきりし過ぎててオモチャっぽいと見るべきか、アメリカ海軍機のハイビジリティ・スキムの美しさが映える仕上がりというべきか、自分でも迷うところです。
2007_1115f8j0017
ベトナム戦争のころのジェット戦闘機は、超音速を目指してスマートなんですが洗練され過ぎておらず、マーキングもハデハデなんですが、センス溢れる、ともいかず、なんとも味があります。アカデミーのキットは最初の胴体の組み付けさえ気をつければストレートでここまで仕上がる逸品なので、食わず嫌いな方はぜひどうぞ。
次はファントム祭りに行く前に、ちょっと同時代の戦闘機に寄り道します。
2007_1115f8j0002

| | Comments (4)

F-8J Day4th

半休取って、栄養ドリンク飲んでプラモ作るこの矛盾。まあ、気分の問題なんですが。
2007_1114f8j0010
カルトグラフのデカールはやはりイイ。それでも作業時間はまるまる3時間。仕事するより疲れた。

| | Comments (0)

F-8J Day3rd

NHKで平日19:30からやってる「クローズアップ現代」が好きで、毎日録画しといて週末に見るんですが、今週、相撲部屋の暴行致死事件が取り上げられていました。ゲストがデーモン小暮閣下で、閣下は相撲中継の解説をするぐらいツウなのでその人選には違和感はなかったのですが、アナウンサーの「閣下はどう思われますか?」はさすがに違和感があり、吹き出してしまいました。今、日本で閣下と呼ばれるのは彼だけではなかろうか。いいポジションだなあ。

そんなことはどうでもよく、F-8Jは全体塗装。
前回のサーフェサーの吹き過ぎの反省から、サーフェサーなしでまず下面をH316ホワイトで吹きつけ、マスキング。
2007_1111f8j0002
そしてH315ガルグレーを吹く。最近、エアブラシで吹くラッカーの濃度を見切ったつもりだったのだが、そう甘いものではなく、ちょっと詰まらせるトラブルを起こしつつ作業進行。さらにマスキングして、昨日やりかけた排気口を吹く。キラキラ感を狙い、黒鉄色にガイアのスターブライトシルバーを少量添加します。
2007_1111f8j0004
なぜか黒鉄色に交じるオレンジの成分が意図せず強調された感じになり、狙った色味とは少々違うのですが、これはこれで良しとします。そしてすべてのマスキングをドキドキしながら剥ぎます。
2007_1111f8j0008
なんとか無事に終了。調子がいいので一気に組んでおいた部品取り付け、スミ入れまで進みます。
2007_1111f8j0011
いつもはスミ入れの拭き取りに綿棒を使っているのですが、ガイアのフィニッシュマスターを使ってみました。高密度のスポンジで、スジ彫りに入り込まずに平面を拭き取るので、キレイにスミ入れができました。ただし自分の場合、薄く残すのが好みなので、こうまでキレイに残るんなら、スミ入れをグレーかブラウンにすべきでした。このキットのモールドがカッチリしてるせいもあると思うので、浅いモールドのキットで試してみます。まあ、自分のいつもの仕上がりとは違うのも、たまにはいいでしょう。
さて、デカールはどれを貼りましょうかね。

| | Comments (0)

F-8J Day2nd

トーキョーという大都会で、大麻を売人から買うのと、栽培するのとどちらが手間なのだろうか?そんな疑問がわく今日この頃。

仕事を早めに終えて、F-8Jは胴体および付属物の塗装。
例によってクレオスの千手観音で脚柱や各種ドア、パイロンなどをH316で塗装して、胴体の排気口を塗装。シルバーの上に、クリアーオレンジやブラックを吹き重ねて焼けた感じを出そうと思ったのですが・・・・
2007_1110f8e0001
今回、お試しにガイアの「スターブライトシルバー」を使ってみたのですが、輝きすぎです。クリアーオレンジなど重ね吹きしても不自然なまでの輝き。侮ってました、ガイアを。泣く泣くペイントリペアでふき取り、明日吹き直します。このシルバーは別の機会使用しましょう。

| | Comments (2)

書評<実況席のサッカー論>

NHKで印象的な実況を残している山本氏と、主にペイテレビの海外サッカー中継を実況する倉敷氏のサッカー実況論を、2人の対談形式でまとめている。山本氏のサッカー実況の始まりから、Jリーグ創設を経てどのようにサッカー中継は発展してきたか。映像をスイッチングするディレクターや個性豊かな解説者との関係、実況を巡る状況など、我々が見てきたサッカー中継がいかに作られてきたかが語られる。するもちろん、実況の話だけではなく、2人が長年の取材の中から見出したサッカー・カルチャーについても語られる。同じサッカー中継とはいえ、年齢や活躍のフィールドがずいぶん違う2人なので、共通する部分、相反する部分がうかがえて面白い。
さらっと読み進めることができるが、興味深い話がたっぷり詰まった1冊である。

初版2007/10 出版芸術社/ソフトカバー

| | Comments (0)

書評<スプライト・シュピーゲル3/オイレン・シュピーゲル3>

角川スニーカー文庫と富士見ファンタジア文庫、2つのブランドで1つの世界を描く<シュピーゲル・シリーズ>の第3弾。今作は少しだけ物語は交わるものの、別個の物語で進んでいく。/や-を多用する著者のスタイルは今回は控えめ(こちらが慣れたか)。

今回の「スプライト・シュピーゲル」は脇役の接続官の活躍がいい味を出している。自分を天才と名乗り不遜な態度ながら、主人公を支えるその姿と彼の悲劇は、主人公たち同様に涙を誘う。
一方、「オイレン・シュピーゲル」は3つの事件を通して主人公の少女たちの心の動きに深く入り込んでいく。大切なものを巡る、それぞれの少女たちの心の動きに心奪われる。

この3作目でようやく、公安の先兵たるMSS(スプライト)と、憲兵の先兵たるMPB(オレイン)の違いが物語に現われてきたと思う。MSSは刑事捜査に加わり、実力行使に加えて諜報戦も展開するため、敵の真の目標を探る推理アクションの様相。MPBは憲兵隊の一員として最前線に立つため、主人公たちそれぞれが戦う意味を探し、守るべきものを実感することで心の内面を深く描いていくことになる。今更ながら、著者の舞台設定のうまさに唸らされる。

今作はより大きな事件の前振りのようなエピソードで、物語の急速な展開は次作のよう。主人公たちを取り巻く大きな謎にせまっていただきましょう。

初版2007/01 角川スニーカー文庫/富士見ファンタジア文庫

| | Comments (0)

書評<電脳コイル1/2/3>

電脳コイル 2 (2) (TOKUMA NOVELS Edge) (TOKUMA NOVELS Edge)
電脳コイル 3 (3) (TOKUMA NOVELS Edge)

今よりちょっと先の未来の日本。巨大電脳関係企業の城下町である大黒市の子供たちは、電脳空間の存在を感じることができる「メガネ」をかけ、リアルと電脳空間を行き来していた。その大黒市に転校のためやってきた優子は、そこで様々な事件に巡り合う。

NHK教育で放映されている同名アニメのノベライズ。”電脳空間”などと言ってもサイバーな感じではなく、現在の技術の延長線上にあるバーチャルであり、決してヘビーではないのだが、そこに少し深刻な影を落とすストーリーを組み込み、味のある物語になっている。
ちょっと前に「天元突破グレンラガン」でノベライズの難しさにちょっと触れたが、こちらは成功の方に入ると思う。一応、アニメの登場人物とストーリーをなぞっているが、人物設定も物語の軸も少しずつ違う。オタク関係にはマンガ版とテレビ版のエヴァンゲリオンの違いというと分かりやすいかも(あくまで個人的主観なので、違うよ、と思われる方はご勘弁を)。物語は主人公や重要人物の1人称で進み、小説ならではの細かな心理描写を中心に描かれる。子供の純真な”キレイな”気持ちだけでなく、嫉妬や妬み、裏切りなどが描かれ、それが逆に子供たちの心理的な成長を感じさせてくれる。
続編は2008年1月発売。待ち遠しい。

初版2007 徳間書店/新書ノベルス

| | Comments (0)

DVD評<SCRAMBLE!-An Everyday Occurrence of The Territorial Air>


ガキの頃に見たテレビで、今だ印象に強烈に残っているNHK特集がある。タイトルも不明だが、空自のスクランブルを特集したものだ。機体に駆け寄るパイロットや地上整備員から感じる緊迫感は凄まじかった。MMDの例会で、その番組に地上員として”出演”された方がおられたのにはもっと驚愕したのだが。

で、このDVDはその空自のスクランブル―領空侵犯対処を特集したものである。築城のF-2Aをメインとして、領空侵犯対処の意義、その手順を紹介している。手順などは、仮想に中国の哨戒機を設定して(実際の映像)、リアル感を演出している(それにしても、「ファントム無頼」のころはソ連機にロシア語で警告してたのに、中国語なのが今どきだよなあ)。なので、決して空撮メインではないが、レーダーサイトの内部映像など、貴重な映像も交えられている。
面白かったのはハチロク世代からのパイロットOBのインタビュー。笑いながら”武勇伝”として話してくれるけど、生き残ってきたからこそ、なんだろうなあ。

冒頭に書いたNHK特集で一番頭に残っているのは「起動用コンプレッサーのホースをひきずる地上整備員の姿」なんだけど、今どきの戦闘機はセルフ・スタートするもんで、その役割の整備員の姿がないんですわ。個人的に、ちょっと悲しかった。

バンダイヴィジュアル/2007/10

| | Comments (0)

F-8E Day1st

リアルやネットでいろんなことがあって、自分だけが何も変わらず、プラモ作ってブログ上げてていいのかなあ、なんてことを考えてモチベーションが下がりかけましたが、今のところ自分を支えるものの根っこの1つである限り、続けていこうと思います。

自分のことはさておいて、次作はカフェレオの「ベトナム航空戦」に対抗して(笑)、アカデミーの1/72クルーセイダー。
22820
思わずBOX買いしかけて「やっぱり自分で作ろう」と思った次第。
早速、コクピット回りを塗装後、脚収納庫、エアブレーキ収納庫など組み込んで、胴体を組む。
実はアカデミーのF-8Eは発売当初、表面ディテールや脚収納庫の再現の素晴らしさに感動し、すぐ組み立てはじめたのですが、その割に合いが悪く、スジ彫り復活に手間がかかりそうで挫折した経験があるんです。今回は仮組みを慎重にし、接着。
2007_1104f8e0031
スケビでカトーさんの作例が掲載されたとき、「おお、これは使える」と思ったのがタイラップでのパーツ締め付け。早速、使わせていただきました。いろんなパーツを組み込んでいてテープの固定力では不安なこのF-8Eにタイラップをギリギリと締め付ける。うーん、これはイイ。おかげで前回の轍を踏まずに済みそうです。カトーさん、サンクスです。

| | Comments (3)

F-14B Completed

ハセガワ1/72グラマンF-14Bトムキャット、完成しました。
2007_1101f14b0016
グラマンF-14トムキャットはアメリカ海軍の艦上戦闘機。海軍・空軍共用戦闘機F-111の挫折により誕生したF-14は、VG翼とターボファン・エンジン、ハイスペックのFCSと専用ミサイルAIM-54フェニックスなどの技術を受け継ぎ、”世界最強の戦闘機”と謳われる戦闘機の1つとなりました。冷戦以後、ソ連の経空脅威が消滅すると、長距離攻撃機としても用いられますが、整備維持費の高さから引退を余儀なくされ、2006年9月にラスト・フライトを実施しています。F-14Bはトムキャットの大きな弱点であったTF30に変えて、F110にエンジンを換装したタイプで、本来のトムキャットの機動性を引き出しています。
2007_1101f14b0006
ハセガワのF-14トムキャットはバブルのときに発売された、全面スジ彫りのキット。インティーク内部の表現にこだわったり、主翼の前縁スラット、フラップダウンが可能、さらに様々なサブタイプを実現するため、パーツが必要以上にバラバラとなり、正直作り易いキットとは言えません。今回はそのパーツの継ぎ目の仕上げの粗さをごまかそうと厚めにサーフェサーを吹き、モールドがどうももっさりとしてしまいました。さらにそれを取り返そうとスジ彫りを掘り直すと、ウデがないのでガタガタに。悪循環です。とはいえ、コクピット付近などはストレートでこのデキ。
2007_1101f14b0019
もっと丁寧に工作すれば、素晴らしい完成度になるでしょうが、今のオレには無理っす(笑)。
2007_1101f14b0015
塗装はVF-84からスカル・マークを受け継いだVF-103のCAG機。ガイアの現用機限定色で下面/上面を吹き、マスキングしてブラックを吹いています。かなり傷んだ感じを出そうとウォッシングを派手にしたところ、機体下面にクラックを作ってしまうという初歩的なミスを犯してしまいました。ラッカーの上からエナメル塗るとプラを侵すという基本を忘れたツケですね。
2007_1101f14b0003
武装は右翼パイロンにターゲティング・ポッド、胴体パイロンにGBU-27LGBをチョイスしたボムキャット仕様。人生で何度となくトムキャットを作りましたが、フェニックス未装備のトムくんは初めて。作っといてなんだけど、やっぱりトムくんにはAAMだなあ。

今回も多少のトラブルはありましたが、個人的な教訓はサーフェサーの使い方です。多少のキズをごまかすことと、せっかくのキットのシャープさを失わせる得失をどう考えるか?難しいっす。
さて、そんなことを考えながら次、いきます。

| | Comments (0)

F-14B Day7th

三菱F-2Bに初めての損失機が出た。IRAN整備のテストのために離陸中での事故だが、MHIのパイロットが負傷しているとはいえ命に別状がなかったのは不幸中の幸い。マスコミが無理矢理、今話題のGEのエンジンにつないで叩くんだろうなあ。空自およびMHIのみなさんにエールを。

本日は平日だが半休を取ってF-14Bの仕上げに入る。
2007_1031f14b0003
スミ入れした後、事前に組み立てておいた小物を接着、デカール貼り。ウォッシングを大胆にし過ぎたため、プラを侵してクラックを作ってしまうという迂闊なミスをしてしまう。さらに接着剤が機体下面のコイン大の面積についてしまったため、乾燥させてサンディング、エアブラシで吹き直し。注意力不足で人災を起こしてしまう、よくないミス。平日の真昼間からプラモ作ってた罰が当たったな(笑)。また裏返して下面を人に見せれない作品になってしまった(泣)。
なにかと評判の悪いハセガワのデカールだが、このキットに付属しているものはシルクスクリーンの上質のモノ。ツヤ消しに荒れた塗面にも割とぴったりつき、手間は通常の1/10。もう、全部コレにしてくれ。
というわけで、次回でとりあえず完成にします。

| | Comments (2)

« October 2007 | Main | December 2007 »