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2008.01.24

書評<日本の戦争Q&A>


江戸末期の黒船の来襲から太平洋戦争まで、日本が経験した戦争についての疑問点をQ&A方式で回答していくことにより、地政学や政治学、技術的な観点も絡めて、なぜ史実上の”結果”に至ってしまったかを解説する。

”核武装論”など過激な著作もあるため、右翼的な人物と捉えられがちな著者だが、戦争の経緯の分析そのものはそれに関わる主要人物の詳細な分析と、兵器の技術的な進展度を組み合わせた至極まっとうなものだと思う。本書の分析もその路線に従って、日本の戦争にまつわる謎を論理的に解き明かす。軍の各部隊を率いる人物の個性、兵器の優劣とそれを使う戦術というミクロの状況が重なって、歴史というマクロな状況が作り出されるという解説の組み立ては、ミリオタならずとも納得なのではないか。ただし、近現代史をかなりのレベルで知っていることが必要で、ここは学校の歴史教育の歪みも感じるところである。
個人的には、広島の離島出身なので宇品港の役割とその歴史を知ることができただけでも、貴重な1冊であった。

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