書評<不肖・宮嶋 戦場でメシ喰う!>
最近なぜか”ミリメシ”ブームである。類似書籍がイロイロと出版されているが、本書は世界の鉄火場を駆け巡ってきたカメラマン”不肖・宮嶋”氏が実際に体験した”ミリメシ”に関するエッセイであり、カタログ的なものとは少し毛色が違う。自衛隊海外派遣取材の”皆勤賞”である著者なので、自衛隊の海外派遣活動の際にご相伴にあずかった”ミリメシ”を中心に、その実際を語っている。
とはいえ、著者は海外の紛争取材にでかけるたびにその模様を出版しているため、著者の本の読者なら、どこかで読んだような食事と自衛隊と世界を巡るお話が続く。とはいえ、通して読むとカンボジアのPKOからイラク派遣まで、自衛隊がそれなりに進化している様子がうかがい知れる。
”軍隊”であるからこその”メシ”の大切さ、そこに現れる日本の特異性と海外の文化。レーションだけではない、”ミリメシ”の実際。肩肘を張らずに読める”ミリメシ”エッセイである。
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