書評<萌えよ!戦車学校III型>
もう3巻まできた、女の子たちが兵器、戦術、歴史などを解説していく”萌え戦”。当初はキワモノ扱いでしたが、ここまで来るとしっかりショーバイになるってことなんでしょうねえ。まあ、オレも買ってるわけだが。
というわけで、今回は主にMC☆アクシズ連載をまとめたものであり、W.W.Ⅱの戦車戦のうち、前半戦を扱っている。ドイツをはさんで西部戦線と東部戦線、アフリカ戦線に太平洋戦線と、それぞれの戦場における有名な会戦を作戦、兵器、注目すべきエピソードに分けて解説している。「何月何日、アレがコレした」というような歴史書を読むのは案外苦痛で時間がかかり、短時間で”ミリオタの一般常識”を学べると思えば、自分としてはありがたい本であると思う。
それと本書を褒めていいのは、例えば専門書でも「戦車を机上の空論で2タイプに分けたイギリス陸軍のドクトリンはまったく的外れ」とされているような”常識”を、それには別の一面があったことを意識して解説していることである。物事を何でも一面から見て信じ込まないこと。表紙からは信じられないかもしれませんが、そんなこともくみ取れます。
初版2008/06 イカロス出版/ソフトカバー
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