書評<ブラック・ラグーン シェイターネ・バーディ >
マンガ「ブラック・ラグーン」の小説版である。オリジナル・ストーリーを展開し、エピソードとしては原作の4巻あたりか?イラストは原作本人、文章の書き手も名の通った作家さん(自分は未読)で、マンガのノベル化という面でいけばまったく破綻がないし、ロックたちが日本を訪れたときのエピソードの序段として、うまくつながっている。
ただ、当り前のことだけど、マンガとノベルは違うんだよね。主人公たちラグーン商会が追う主敵はアフガン帰りの元スペツナズで、彼の登場シーンはひたすらヘビー。それに対して、道化役というかギャグ担当として”ニンジャ”が登場する。これが個人的には気に入らない。シリアス場面に道化を挟まれると、感情移入が崩れる。ストーリーがブツ切りになっている気がするんだよね。たぶん、同じストーリー展開しても、マンガで1コマ、2コマ挟む分には気にならないんだと思うし、それが「ブラック・ラグーン」だと思う。
そういうわけで、2作目があるならマジモード一辺倒のノベル化を希望します。
初版2008/07 小学館/ガガガ文庫
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