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2008.07.22

書評<オレンジの呪縛>


ものごとを語るのに国民性や世代論を持ち出すのはあまりに簡単で、シロウトとはいえテキスト書きとしてはあまり使わないようにしている。だが、どうしても国民性で語りたくなってしまうのがフットボールだ。これだけ世界中でプレーヤーが行き交い、戦術の情報が飛び交う中でも、それは決して消えない。
その中でも特徴的な国の1つがオランダだ。いわばヨーロッパの小国なのに”トータル・フットボール”と”クライフ”いう名のモダン・フットボールを生み出す。優れた育成システムの下、その後も数々の名選手を生みだしている。なのに、なぜかワールドカップやユーロといった大きな大会では結果を残していない。その理由をオランダという国の特徴とともに探っていくのが本書である。
その分析はオランダが歩んだ歴史から、アムステルダムなど街の景観に対する考え方やアート論にまで広くおよび、それをフットボールに結びつけていく。個人的にはオランダ人はスペースに対する考え方が他とは違う、なんて話が興味深い。その他、有名選手たちのインタビューをなどもあり、多角的にオランダのフットボールを分析している。

表題は「オレンジの呪縛」だが、「クライフの呪縛」にしてもいいくらい、やっぱりオランダは”クライフの国”だとつくづく思う。日本なら、中田ヒデがそうなる可能性があったのか?そんなことを考えながら読むとまた面白い本である。

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