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2008.08.13

週刊金曜日<ムダな兵器>に反論してみる

いい歳したミリオタが「週刊金曜日」なんかに釣られるなよ、と言われそうですが、ややもすると一方的な見解に腹が立ったので、「ムダな兵器要らない装備」に反論してみます。
1.TK-X(新戦車)
(紹介コメント要約;以下略)「次世代戦車の要求基準が定まっていない中で、前時代的な戦車を開発する意味があるのか?」
世界各国の次世代戦車の基準がバラバラの中、「新技術を導入して重量を軽減し、ネットワーク中心の戦闘を導入する」という陸自の基準があったということでしょうよ。
2.おおすみ型輸送艦
「航空機用格納庫を持たないためにヘリの運用に難があるなど、中途半端な性能」
全通甲板は何かと便利だと思うのですが、ヘリの整備能力がないのは確かに疑問。
3.C-X
「C-17という傑作機があるのに、日本が独自開発する必要があるのか?」
そもそもC-17とC-Xの大きさの違い、わかってます?少数の荷物をデカイ輸送機で運ぶムダ、分かってます?
4.AH-64Dアパッチ・ロングボウ
「高価過ぎて13機しか買えなかった」
高価なのはともかく、調達中止の本来の理由の生産ブロックの問題って、オレもよく理解できませんでした。
5.F-2
「その能力を考えれば、あまりに高価」
これは、FS-X当時の外務省をせめるべきでしょう。国産のまま突っ走っていたらどうなったかは、また別問題ですが。
6.OH-1
「偵察任務に機能を絞りすぎて、汎用性がない」
攻撃ヘリを最大限有効活用するには、敵のヘリを排除して偵察任務ができるスカウトヘリが必要だったんです。
7.90式戦車
「改良を怠り、陳腐化」
同意、ですかね。
8.89式装甲戦闘車
「調達コストが戦車並みで、数が揃わない。本来は戦車と同数が必要」
同意、ですかね。
9.87式自走対空砲
「航空機や攻撃ヘリの進化により、登場時点で旧式化」
陸自の人も、携行SAMがあんなに役に立って、しかも国産で高性能のものができるとは思わなかったんだろうなあ。
10.96式自走迫撃砲
「フランス製迫撃砲を専用車体に搭載する贅沢さ。リコイル機能を持たないため、ショックが直に車体に伝わり、耐久性に難」
てか、迫撃砲にそんなに反動があるの?
11.89式小銃
「高価で、発射機構も複雑で部品が脱落しやすい」
”3脚を使った伏射による正確な射撃を用いた待ち伏せ”とか、アサルトライフルといえど運用思想があります。アーマーライト買っとけばいい、ってもんじゃないのです。
12.62式機関銃
すみません、この銃の良いウワサは聞いたことがありません。
13.C-1
「航続距離が足りず、沖縄に直行できない」
”航続距離が長いと他国の脅威になる”とか言ってたのは誰なんでしょうねえ。
14.P-X
「この種の哨戒機は旅客機をベースにするのが定石」
モノコックの胴体を切り裂いてウェポン・ベイを作るのがどんなに難しいか、分かってる?
「同機をベースにした中型旅客機の開発ができなかったか?」
軍用機に要求される強度で旅客機作っても、重くて燃費が悪くなるだけです。
15.1号型ミサイル艇
水中翼船がこんなに波に弱いとは思わなかった、と導入した後に後悔したのは、瀬戸内海航路を運用する民間各社も同じです。
16.AAM-4
「AMRAAMに比べて実績がない」
EADSやマトラの新世代AAMも実戦経験はありません。
「F-22やF-35には規格外で搭載できない」
そもそもそんなことは想定外ですから。
17.弾道ミサイル防衛
「毎年1000億円のの巨費を費やしているが、有効性は疑わしい」
”有効性が疑わしい”なら、MDの東欧配備にプーチン大統領が反対したのは何故でしょう?
18.ひゅうが型ヘリコプター護衛艦
「各国の軽空母を凌ぐ大きさを持ちながら搭載ヘリは4機と少ない」
余裕と発展性を残すことの大切さを海自も学んでいるのです。
19.はつゆき型護衛艦
「人員不足の地方隊では持て余し気味。別の小型艦を整備すべき」
なので海自も組織改編します。
20.LCAC-1
「山田洋行に騙されて古いタイプを導入。すでに部品は枯渇しつつある」
うーん、そうなの?情報不足のため判断できず。


いろいろ書きましたが、基本的に欠けているのは「開発したり導入を決定したりする時点の目線」を持って事象を捉えることです。その時点で想定される戦術や、持ちうる技術力に兵器は合わせてあるのであって、情勢が変化した今の目線では後付けでなんとでも言えます。もちろん、自分も自衛隊のすべてを肯定するわけではありません。ですが、技術力や、日本や世界の情勢を、過去から現在までの歴史を含めて検討することは必須です。自衛隊のいびつさや不祥事をあげつらうのも結構ですが、いっぱしの主張をするなら、そういった視線も欲しいものです。

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Comments

いつも拝見しております。みに・ミーです。
コメントは久しぶりで。すみません。
週金ですか。以前はお笑い本としてよく見ていましたが、
最近はあまりに陳腐化していて、見ていませんでした。
おっしゃるような技術力や世界情勢を含めた歴史的な目線、
というのは非常に大切なことだと思います。
それがないと、週金や朝日みたいになるんですね。
彼ら自身は「反権力」で一貫しているように思い込んでいても、
端から見ると、その都度思いつきで場当たり的にとりつくろっているように見える。
日航ジャンボ機墜落事故の際、
最初の捜索になぜ戦闘機型ファントムを使ったのか、
なぜ偵察型ファントムを出さなかったのか、
と朝日は噛みついていたそうですもんね。
あほか…
自衛隊の海外派遣反対!なぜなら
人間銃を持っていると試しに人を撃ってみたくなるからだ、
とのたまわっていた朝日読者を知っています…

どもども。

軍の装備って当時よりちょいと古めの技術レベルと政治状況とか色々加味して出てきますからね。

おおすみ型輸送艦は、あのサイズでヘリの整備機能を載せると積載能力が減るのでどうかと。大体「おおすみ」からしてファンスタビライザーがなかったのですからして…(今はありますが)。
今なら、「ましゅう」型とほぼサイズは同一で、ヘリの整備機能付きが望まれますよね。(っていうか、インド洋派遣で疲弊しているので「ましゅう」型追加を!)

一応ロングボゥ・アパッチ以外は弁護できますよw と書いてみる。

>ミニ・みーさん
いつもチェックしていただき、ありがとうございます。コメントは、気が向いたときで結構ですよ(笑)。
たまに自分の信条と会わない本を読んでみるとオモシロいものです。自衛隊関係以外も、私のような人種から見ると、よく分からない記事が満載でした。

>BARSERGAさん
「おおすみ」は確かに、LCACの運用がメインで、ヘリ運用を本格的に考えたものではないですよね。ましゅう型の補給艦は、もう2隻は欲しいところです。
ABRSERGAさんをもってしても、ロングボウ・アパッチの擁護は無理ですか(笑)。

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