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書評<アニメはいかに夢を見るか―「スカイ・クロラ」制作現場から>


押井守カントク作品「スカイ・クロラ」公開に合わせて、関連書籍がいろいろ出版されているが、たぶん一番バランスが取れているのが本書。
前半はカントクが「スカイ・クロラ」の製作を決断した理由、それぞれのスタッフを起用した意図、画面に込めたメッセージなどがまとめられている。
後半はプロデューサーの石井氏が脚本、3DCGI、作画、音響など映画を構成する各分野において、どのような過程でスタッフを起用し、製作が進められたかがまとめられている。キャラデザ兼作画監督の西尾鉄也氏のマンガによる製作裏話が挿まれ、楽しく読める。


で、これを読んで頭に入れた上で、2回目の鑑賞で印象に残ったことを箇条書きで。
○「絶対に勝つことのできない存在としての敵」として描かれる敵戦闘機・スカイリィの力強さと、主人公駆る散香の華奢な感じの対比はよくできている。デザインもそうだが、カントクのレイアウトが成功してるかと。一方、過剰にでかい家具やドアは、言われるまで気づきませんでした(笑)。
○もともと、原作と押井カントクのテーマがよく合致してるのね。カントクの作品に共通するのは「虚構もしくは幻想と、現実の対比」なわけだけど、「ゲームとしての戦争と、生きることの苦悩という現実との葛藤」がよく寄り添っている。
○”押井語”と呼ばれる長いモノローグの封印はキャラクターの演技によりカバーする、という演出意図は、まあ子供が主人公なのでしょうがないかなと。後、イノセンスや功殻機動隊であった”隠しメッセージ”が分かりやすくいのも、押井信者として少し寂しいかな。
○カントク、どんだけ榊原良子さんが好きなんですか。

観客動員は相変わらずツライ。固定ファン以外は、オリンピックが意外とライバルなのかもね。「ぽにょ」も意外とパブリックの話題に上らないし。夏休み公開っての、少し考えた方が良かったのかも。

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