書評<とらドラ!1~9>
アニメが望外に面白かったため、原作も読んでみた。
学園ラブコメということでおっさんの自分に感情移入できるか?と読む前に思っていたのですが、そんな心配はどこへやら、一気読みしてしまいました。巻が進むごとに文章が軽妙に、登場人物のキャラが立つようになり、それを生かしたドタバタ劇が続くのかと思えば、最近の巻ではしっかりとシリアス展開となる。人間の心のマイナスの部分や親からの自立、進路など、このてのラブコメが逃げるか、もしくはあっさり流してしまいがちなところをしっかりと描いている。なるほど、売れるわけが分かります。
主人公の友達に「国語だけは勉強しなくても異常にできる子」がいるのですが、まさに自分がコレ。高校時代は自分のプライドの1つだったんですが、ライトノベルの脇役に配置されるほど、ありがちな特徴であることを36にして初めて知る。なんだかガックリきた。
初版2006/03 アスキー・メディアワークス/電撃文庫
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