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2009.04.18

書評<ガニメデの優しい巨人><巨人たちの星>

<星を継ぐもの>の続編として<ガニメデの優しい巨人>が第2作、<巨人たちの星>が第3作となる。<巨人たちの星>のラストに初めて「星を継ぐもの」というフレーズが登場するところから、著者が最初から3部作を意図していたと思われる、<ガニメデの優しい巨人>はいわゆるファースト・コンタクトを描き、<巨人たちの星>は全2作に色濃かったミステリー色から一転、星間規模の謀略を描いている。

おそらく本シリーズが初出したときから言われていることだろうが、シリーズを重ねるに従って著者の科学への絶対的な信頼と、人類の可能性の肯定が読み取れる。原著が出たときには既にアポロ計画も一段落し、公害問題などもあって科学技術への楽観的な信頼が薄らいでいた時代のはずだ。それでも、著者の科学技術と人類のフロンティア・スピリットへの信頼は揺るがない。そういう意味では、無神論者の自分にまさにぴったりと合う古典シリーズであった。

ちょっと蛇足。トミノ御大が再編集した<機動戦士Zガンダム>3部作のサブタイトルの1つが「星を継ぐ者」であった。本書を読んで初めて、TVシリーズでは悲劇的だったラストが映画版で変更された意味、タイトルとの関係がようやく理解できた。名著はやっぱり目を通しておかなくちゃいけませんね。

初版1981および1983  創元SF文庫/東京創元社

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