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2009.06.28

陸自島松駐屯地記念行事に行ってきた

抜けるような晴天の中、陸自島松駐屯地記念行事に行ってきた。
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島松駐屯地は北海道補給処の本部と、第7師団の高射部隊の根拠地。なのでこのホークが象徴的な存在ですかね。
今回、定額給付金で消費に貢献するということで、初めてのデジタル一眼レフ、ニコンD5000
を購入して装備。このD5000の売り物の1つがバリアングルモニター。液晶モニターが動くので、いわゆる”下から煽った”画が撮りやすくなっているというフレコミ。
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撮影事例はこんな感じ。慣れないとフレーミングがちょっと難しいので、撮影に時間がかかる。イベントとか、人が多いところで使える機能じゃないな。

んで、史料館などだらだら見た後、グランドに駆けつけると記念行事が開始。選挙が近いせいか、町村議員および佐藤議員の挨拶も長め。このころ、なんの打ち合わせのしていないのに、MMDの独身集団が集合(笑)。カメラ談義などしているところ、訓練展示開始。まずは中央即応集団(CentralReadinessForce)所属、第1空挺団の空挺降下。
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HU-1から3人が降下したんだけど、一人目はグランドの境界にある木立に引っかかるトラブル。隊員さんの名誉のため、ネットへのうpはヤメときます(笑)。
そのトラブルをまったく無視し、訓練展示は進行。中距離SAM、ホークの展開・装填・迎撃訓練です。。
まずはランチャーがトラックに牽引されてきます。
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トラックからランチャーを話した後、ランチャーの固定作業。電源コードを引っ張ってきたりして、SAM陣地の構築のめんどくささがよく分かります。
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その後、ホーク・ミサイル本体が運搬車に搭載されて搭乗。これはかなりレアなシーンではないでしょうか?
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運搬車はランチャーと接続、ランチャーへの装填を開始します。各種コード接続などめんどくさそうで、USBで即接続できる今どきの電子技術はやっぱスゴイと思う。
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そして装填終了後、ミサイル運搬車が下がります。
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捜索レーダーで敵機発見、捕捉レーダーで追尾した後、発煙筒を焚いて模擬発射。
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いや、メカ好きとしてはたまらない見ものだけど、正直言って野戦用としては展開に時間かかるよね。射程60kmといっても、今どきの戦闘機ではそれこそあっという間。今どきのARM(対電波源ミサイル)の性能を考えると、対空機器の更新も急務だわな。

そんなこんなで訓練展示は終了。駐屯地には似つかわしくないお茶会の用意がしてあるなど、興味深いものがあったのだが用事のため帰還。新デジカメで試したいことがいろいろあったんだけど、また次にしましょう。

2009.06.15

書評<「帝国アメリカ」に近すぎた国々ラテンアメリカと日本>

新書にありがちな”タイトルに偽りあり”で、本題は”ラテンアメリカ各国の経済改革の現状と将来”というところであろう。

近年、ラテンアメリカではいわゆる”社会主義復古”ともいえるような政権が続々と誕生し、公然と「帝国アメリカ」に敵対する国家も現れている。果たしてこれはいかなる歴史のもとに生まれてきたのか?それを問うのが本書である。
ひとえに”中南米”あるいは”ラテンアメリカ”といっても、その国状は様々だ。だが、大小の差はあれど、地政学的にアメリカの”裏庭”ゆえ、そのイデオロギーや政策に大きく影響を受ける。とくに80年代終盤以降は、ハイパーインフレや国家の財政危機を克服するため、”民営化”を推し進めた。いわゆる”新自由主義”である。鉄道や航空会社、水道や電力といったライフラインに至るまで。だが、日本と大きく異なるのはそれに入札したのは”外資”だったことである。容赦ないリストラで広がる貧富の格差、経済原則だけで進む改革のため、荒廃するインフラ。その反動がベネズエラやボリビアといった国々の”社会主義復古”であろう。本書でラテンアメリカの民営化とその結果を知ると、アメリカに「日本の改革などまだまだ甘い」と言われる所以がよく分かる。奢った言い方だが、同じ「帝国に近すぎた国」とはいえ、ラテンアメリカと日本では比較するに無理があろう。


「太平洋戦争直前、メキシコ油田の原油の買い付けに失敗したことが、帝国海軍を対米決戦に向かわせる一因となった」との史実を、本書と最近のNHKスペシャルの両方から知ることとなった。”不安定の孤”、あるいは中国やインドばかりが日本では重要視されがちだが、ラテンアメリカもまた日本にとって重要な存在であることを再確認する。とはいえ、なかなか個々の経済的な国状まで知ることの少ないので、本書はその入門書となろう。

初版2009/05 扶桑社/扶桑社新書

2009.06.12

書評<現代萌衛星図鑑>

人工衛星まで擬人化してしまう今日この頃・・・もうやだこの国!と思いながらも、購入してしまうオタクの業の深さ。
ですが、本書は思わぬ”当たり”です。日本の人工衛星、たいていが一筋縄ではいかない歴史を背負ってます。計画から打ち上げ、そして運用の各段階で技術的な限界や政治的な思惑、予算の壁など苦難の連続。これを擬人化すると、けなげでひたむきなのに、なかなか報われない薄幸の少女にならざるをえない。これに涙を誘われずにはいられないのです。
監修は個人的に一番信用のおける宇宙関係のジャーナリストだと思っている松浦晋也氏なので、データその他にミスはありません。作画の方の思い入れもメッセージも深い。

本書を読めば、先日月面への帰還を果たした”かぐや”や、いまだ地球へ帰還途中の”はやぶさ”の無事を祈らずにはいられなくなること間違いないでしょう。

初版2009/06 三才ブックス/ソフトカバー

2009.06.11

書評<リスクにあなたは騙される>

不謹慎かもしれないが、前から不思議なことがある。卑劣な自動誘拐犯のニュースが流れると、それに呼応して集団登下校が始まるというニュースが流れる。さらに、その児童の列に自動車が突っ込み、複数の児童が死傷したというニュースが重なる。1人の児童が死傷する確率は、誘拐よりも交通事故の方が高い。それではなぜ、社会はなぜ集団登校を選択するのか?

本書はこうした様々なリスクについて、人がどのように判断し、行動するかを分析したものである。そのリスクは上記のような犯罪や事故、さらには摂取する化学物質やテロに及ぶ。
そのなかで常に強調されるのは人間が判断するときは常に”頭”と”腹”が葛藤するということである。いわば理性と感情、思考と無意識の葛藤といったところであろうか。それは様々な心理テストなどで証明されている。テロに対し、過剰に反応すれば別のリスクを負うことになるが、人はそう反応してしまう。殺虫剤で人類は多大な恩恵を受けているのに、わずかな副作用を過剰に問題にする。人間の反応は常に”腹”に傾きがちだ。
そしてその心理に、メディアや政府、リスクコンサルタントがつけ込む。彼らは統計調査を都合のよいところだけ抜き取り、犯罪発生率や化学物質の癌への影響を指摘し、不安を煽る。現代社会では”不安”こそが、様々な需要を作り出しているのだから皮肉だ。

「確率の問題だ」とは、某マンガの自分の好きなセリフである。メディアの報道に対し、脊髄反射しがちな日本国民だが、常に確立というものを念頭において冷静に対処したいものである。


初版2009/04 早川書房/ソフトカバー

2009.06.07

陸自東千歳駐屯地54周年記念行事に行ってきた

今年もこの季節がやってきました、北海道の基地記念行事シーズン。その中でも一番勇壮なイベント、陸自東千歳駐屯地の”AFV400両大行進”に行ってきました。

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道を間違えてしまい(陸自のパジェロが前にいたのでボーっとついていくと、そこは隊員のみの通用口でしたとさ)、開門から少々遅刻したのにも関わらず駐車場には余裕の入場の上、演習場のはしっこではあるが最前列を確保。やはり雨の影響があったらしい。
例年の如く国会議員の挨拶(ピースボートがソマリア沖で海自の護衛を受けた件にふれたのには笑った)の後、観閲式。

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そしていよいよ簡閲行進。このころにはようやく観客も増えてきていた。斜め後ろから、若い女の子がけっこう長いレンズを装備した一眼レフをニュッと出してくる。まあ、かっこうの被写体だわな。
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司令車両が露払いした後、配備車両が続々と入場。
まだまだ現役、通信大隊の旧ジープ。

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タミヤにぜひモデル化してほしい戦車回収車。メカメカしい感じは、MBTよりむしろ好きかも。

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偵察隊は主要装備を先頭に持ってくる粋なはからい。

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雨の中、バイクはちょっと大変そう。続いてははじめとした高射特科連隊、特科連隊、普通科連隊の順で入場。

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一応、この行進は”滑走路”で行われているわけだけど、けっこう凹凸があるよね。
そして簡閲行進の主役はもちろん、各連隊の90式MBT。

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この悪天候の中、なぜか楽しそうな戦車長や、

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親近感のある、ちょっとふくよかな戦車長。

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車両の迫力ばかりに目がいきがちですが、隊員さんに注目してみるのも面白いです。

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雨も悪いことばかりではなく、土煙を巻き上げるシーンなんかはAFVの迫力を増してくれます。
簡閲行進の後、音楽隊の演奏をはさんで模擬展示訓練。近年、建築物への突入など新機軸を見せてくれた訓練展示ですが、今年は経費節減のためか、「陣地奪回」というシンプルなシナリオに回帰。
曇り空の中、F-15Jが低空パスした後に飛行隊のOH-6が偵察、AH-1Sが制圧、そしてHU-1は偵察隊のバイク降車を見せます。

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乱立する傘、曇り空では空にカメラを向けてもいい写真はなし。
偵察隊の74式戦車と87式偵察警戒車で露払いをした後は、99式りゅう弾砲と87式AWの援護のもと、90式戦車が敵陣地を射撃。

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最後は制圧部隊として(観客サービス部隊として)、90式戦車が激しく機動しながら突撃を開始。50tの車両が主砲にスタビライザーを効かせながら走り去る様は何度見ても圧巻。

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最後は例によって発煙弾の一斉発射で終了。

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確か去年は軽装甲機動車や96式装輪装甲車が出てきて降車戦闘やったので、それに比べれば地味。だけど、機甲師団の戦闘とは本来こういうものであるのも確か。経費のこともあるし、シナリオ考える人も苦労してるんだろうなあ。

最後は装備品展示で見かけたもの。

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自衛隊はほんとに”萌えキャラ”、好きだよね(笑)。
来週は旭川駐屯地の記念行事。来週は天候が回復することを願いましょう。

2009.06.04

BAE LightningF.6 Compeleted

トランペッター1/72BAEライトニングF.6、完成しました。
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BAEライトニングはイギリスが開発し、1950年代中盤から80年代にかけて運用された超音速戦闘機です。ターボジェット・エンジンを縦に2段重ねし、デルタ翼から内翼を切り取ったような主翼など独特のデザインを持つライトニングは、イギリス最後の国産超音速機でもあります。戦闘機への発展が意図されていたとはいえ、元々が高速試験機である同機は胴体内に燃料タンクを持たず、また主脚の引き込み構造から主翼下へハードポイントを設けることができず、その運用には不自由なものでした。
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キットはトランペッターの新作をストレート組み。大きな修正の必要はありませんが、バリエーション展開のために多くのパネルが別パーツ化されており、それをツライチにサンディングするのが少々手間ではあります。トランペッターのキットの製作はこれで3機目ですが、ガネットに続いてキャノピーにクラックを作ってしまいました。相性が悪いのか?透明プラスチックの質に問題があるのか?たぶん前者でしょう。追加工作はシートに余りもののエッチングでフェイスカーテン・ハンドルとシートベルトを追加、機首ピトー管をファインモールドの金属製に交換したのみです。
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塗装は全体をクレオスのスーパーメタリック・クロームシルバーを吹き付け、クリアーを重ねた後から2000番のペーパーでこすり、経年変化の表現にチャレンジ。しかし、たた単に”汚い銀色”になっちゃいました。まだまだ研究が必要ですね。その他、インティーク・リップをメッキシルバー、エアブレーキをステンレスなど、適宜それらしく塗り分けてやってます。
デカールは付属のものの出来がよくないため、エクストラデカールX72-091から、23Sqdnをチョイス。1968年9月にトロント・エアショーに参加した際のものです。
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工作自体は意外にサクサク進みましたが、やはりシルバー塗装はむずかしい。サンドペーパーの当て方が失敗した部分をリカバリーしようとすると、溶剤、当日の気温・湿度、エアブラシの空気圧などの違いで2度と同じシルバーは吹けない感じ。こういった環境管理の大事さをあらためて勉強しました。

まあでも、完成したライトニングのかっこ悪いこと(笑)。完全に子持ちししゃも状態のハラ、なんだか不自然な機体のライン。アメリカの同時代の機体と比べると、どうしても”異形”と感じてしまいます。でも、それがまた味なんだよなあ。
ということで、反省もそこそこに次にいきましょう。

2009.06.03

書評<ソビエト・ロシア戦車王国の系譜>

「ソ連は戦車に依って建ち、戦車に依って倒れた」とは、本書の前文に書かれている言葉である。第2次大戦時、T-34はドイツ軍の進撃を押しとどめ、国土を守った。冷戦末期、T-72およびT-64を中心とする機甲師団の大量配備が国家経済を圧迫し、連邦崩壊の遠因となった。

本書は第2次大戦後のソ連のMBT(主戦闘戦車)の歴史をまとめたものである。T-54/55、T-62、T-64、T-72、T-80、T-90と開発された順に豊富な写真と図解に詳細な解説を掲載している。車両についてだけではなく、それぞれがどのように時代を反映し、また時代にどのような影響を与えたかも考察しており、”系譜”のタイトルを名乗るに相応しい内容だ。

ソ連においても、航空機や艦船のいわゆる”世代”が変わるごとに、兵器としてのコンセプトが劇的に変わっていったが、MBTだけは結局のところT-34の延長線上にあった。これも本書で指摘されていることだ。125mm滑空砲も爆発反応装甲”コンタークト”もいわばデコレーションである。本書の最後に紹介されている開発中の車両が実際に配備されるのか?果たしてそれが陸戦を変える影響力を持つ車両となるか?”戦車王国の系譜”の今後はそのまま、陸戦の行方も占うことになろう。

2009.06.01

BAC Lightning F.6 Day4th

GMが破産し、国有化されるこの不況。てゆーか、マツダも日産も提携や買収で救済してくれた同業者がいただけ、まだ企業価値があったということか。アメリカの製造業はいよいよエアロスペース関係だけになってきたなあ。

んで、こちらは今から50年前に”斜陽の国”となったイギリスの国産戦闘機、ライトニング。前もって塗装しといた脚など取り付けて、デカール貼り。
ヒロシさんはじめ各種情報でデカールがヘン、との情報をいただいていたので、エクストラデカールの別売品を事前に購入。

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写真じゃあんまり差がないようにも見えますが、ラウンデルのブルーなんかはイメージがまったく違ってきます。こだわる方はコーションマーク類も別売で発売されているので、そちらをどうぞ。

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結果的に、クリアー掛けたうえから2000番のペーパーで磨いたことになるので、デカールは問題なく接着します。トランペッターの塗装指示はどこかアヤシイので、たとえば腹のラインなんかは実機写真を見て確認した方がいいかも。
塗装図見てて、いまさらキャノピーがブラックだということに気づきました。ミスなしでは進みませんねえ。

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