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書評<天地明察>

安井算哲、またの名を渋川晴海は将軍様お抱えの碁打衆の一人であった。碁打衆でありながら、算術や天文学の方に魅力を感じる彼は、やがて日本全国の天測を命じられる。長い旅の後に待っていたものは、改暦という天下の大事業であった。彼は果たしてその事業を成し遂げることができるのか?

ライトノベル界の売れっ子の一人が初めて執筆する歴史小説ということで、Amazonでもずっと入荷待ち状態の人気ぶり。個人的に時代小説を読むには知識不足なのだが、大雑把な歴史の流れが分かっていれば十分に楽しめる作品となっている。基本的には渋川晴海なる人物の成長物語であり、安寧の時代に生まれた武士、跡目を継ぐ可能性の少ない立場の彼が、良き師に恵まれ、大事業に挑んでいく姿を描く。フワフワした主人公が、自分のやるべき事業を見つけていくストーリーは、さわやかな読後感を残す。
歴史小説ではあるが、テーマは天測や改暦という”天体の運行”に関わることであり、ここらへんは”宇宙大好き!”であるラノベの読者を引き込むことを意識しているのかとも感じる。また、後に渋川の妻となる武家の娘との交流は、ラノベでよく見られる気弱な主人公とツンデレ娘の典型的なやり取りだ。著者の狙いや意図がよく見える作品でもあった。。

初版2009/12 角川書店/ハードカバー

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