書評<神様のメモ帳1~4>
内向的で友達もいない高校一年生、鳴海は何でもないきっかけで彩夏と知り合い、園芸部に所属することになった。そして彩夏のバイト先で、路地裏に集う”ニート”たちと、”ニート探偵”を名乗る美少女と出会った。彼らとの出会いと、彩夏が巻き込まれたトラブルが鳴海を変えていく。
2ちゃんねるのおすすめラノベに常にタイトルが上がる傑作らしいので、連休中に一気読みしてみた。そして見事にハマリました。物語のスタートで単なるボーイ・ミーツ・ガール的なライトなお話かと思いきゃ、ストーリーが進めば進むほど、物語は重くなっていくと同時に、読むのを止められなくなる。ラノベの読者層にありがちな、情動の薄い少年の成長物語と、ちゃんとした探偵物語(つまり推理モノ)が同時に味わえる。さらに社会不適応者ながら特殊な技能を持つニートの仲間たちが協力して事件を解決していくことで”友情”、引きこもりニートのアリスで”萌え”をしっかりと押さえる。見事である。
初版2007/01 メディアワークス/電撃文庫
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