書評<恐竜絶滅~ほ乳類の戦い>
NHKの同名のスペシャルを書籍化したもの。地球を長期に渡って支配していた恐竜の足元で、我々の祖先である哺乳類はどのような環境で暮らしていたのか。恐竜が絶滅した後は、哺乳類はどのような脅威に対抗し、それに抗ってこの星を「哺乳類の楽園」にしたのか?哺乳類の進化の歴史を辿る。
近年、哺乳類の歴史を覆す化石が次々と発見されている。NHK取材班はその発掘に同行し、哺乳類と恐竜の歴史の最先端の研究を紹介している。基本的には以前に放送された「恐竜vs哺乳類」の続編であり、主要パートは恐竜が絶滅した後の巨大爬虫類や巨大鳥類との戦い、また有胎盤類と有袋類という、哺乳類どうしの争いである。その長い歴史を化石から推測することは容易ではないにせよ、かなりの部分が解き明かされており、いずれも興味深い内容だ。ただ、TVスペシャルを書籍化したものなのでしょうがない部分もあるが、少々食い足りない部分もあった。ここは今後の専門書に期待だ。
初版2010/07 ダイヤモンド社/ソフトカバー
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