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2011.02.13

書評<宇宙で暮らす!>

無重力や閉鎖空間で暮らすことを余儀なくされる宇宙で暮らすことは容易ではない。人類が宇宙に進出して50年余り、生理学的・精神的な問題が多々浮上し、それに対して様々な解決策が用いられてきた。宇宙で暮らすと、具体的にはどのような問題が発生し、それに対してはどんな準備をすればいいのか?近い将来に人類が宇宙で暮らすとしたら、どのような施設が最適なのか?本書はそれに対する解答である。

タイトルはライトだが、人間が地球軌道に滞在する上でのあらゆる問題を個別に取り上げ、解決策を提示する本格的な著書。原著は1990年代半ばとやや古いが、状況は2011年現在とあまり変わっていないだろう。我々はガンダムはじめとしたSFで宇宙での生活をなんとなく分かったような気になっているが、本書を読むと改めて宇宙滞在の困難さが分かる。だが、食事から排便など生理的な欲求や精神的な問題、あるいは娯楽など、日常生活の基礎から無重力でのSEXまで、それなりの解決策が現在までに見出されているのも確かである。NASAや旧ソ連のアカデミーの研究の蓄積は凄まじい。さらに人類が宇宙に進出するにあたっての一番の問題である宇宙放射線や、加速度への対処についても、楽観的な見通しが立てられていて、地球というゆりかごからの旅立ちを強くうながす構成となっている。SFを書くのにも必須の書である。


初版2011/02 築地書館/ハードカバー

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