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2011.07.28

書評<まおゆう魔王勇者 4この手でできること>

魔王と勇者が手を取り合い、凝り固まったファンタジー世界の”丘の向こう”を見ようとするシリーズ第4弾。魔王と勇者、そして多くの共鳴者の存在にもかかわらず、魔界へ全力侵攻する聖鍵遠征軍と、魔族と人族の和解の兆しの象徴である開門都市を守ろうとする守備隊の大規模な戦闘が始まり、双方に大きな犠牲が生まれる。その裏で独自の信念で動くメイド姉と、為替市場で中央王国を恫喝する商人。それらが絡み合い、物語はクライマックスに向かう。

少し前に読んだ「ゲート」と同じで、意外な人物が物語の中央に躍り出ようとしているのが印象に残った。この物語も終盤に来て、意外な人物が物語のキーになろうとしているのが興味深い。魔王のいう「丘の向こう」が民主化あるいは共和制ならば、ジャンヌダルクが必要なのか?
そして魔王と勇者がタイトルなのに彼彼女らは自分の生まれた宿命に抗えないのか?丘の向こうを見ることをできるのはその師弟なのか、はたまた早過ぎた夢だったのか。ネットで最終章を読まずにガマンしているので、必ずいい物語にしてほしいものである。

初版2011/07 エンターブレイン/ソフトカバー

2011.07.27

書評<神様のメモ帳 7>

冬の寒さが厳しくなる季節。ニート探偵事務所に、現役アイドルからの肉親の捜索依頼が入る。事務所近くの公園のホームレスの中に、父親の姿を見たのだという。その公園は改装が近づき、ホームレスたちの追い出しが始まっており、またホームレスたちが改造エアガンで襲撃されるという、キナ臭い事件が起こっていた。そして起きる殺人事件。ニート探偵事務所は真実にせまることができるのか・・・。

「神様のメモ帳」7作目の主役は、これまで目立つことのなかった少佐。同じミリタリーマニアとして、共感できるところも多かった。ミリタリーマニア全員が持つとは限らない、その良識。”軍隊ゴッコ”と揶揄されるからこそ、そこにいるためには守らなければならないギリギリのラインがある。そこを守れなかったからには、つまらない意地といわれようと、自分で解決せねばならないという強固な意識。ミリオタが道を踏み外さずに生きていくのも、また大変なのである。
以上、本編とはまったく関係ない感想。本編は主人公とヒロインの関係が変わり始めてるのかな、という感じだが、しばらくはツンデレでいくのでしょうね。

初版2011/07 アスキー・メディアワークス/電撃文庫

2011.07.26

書評<緊急解説! 福島第一原発事故と放射線>

東日本大震災で未曾有の被害をもたらした津波は、福島県の沿岸に立ち並ぶ原発にも押し寄せ、なかでも福島第一原発は「全電源喪失」という事態に陥り、水素爆発という前代未聞の事態を引き起こした。多量の放射線により、その”現場”には誰も近づけない圧力容器、格納容器の中で何が起きたのか?放射性物質の拡散の真実はどこにあるのか?収束への手立ては本当にあるのか?本書は東日本大震災後のNHKに出ずっぱりだった解説員と記者がそれを解説する。

極端な悲観論からそれなりの楽観論まで、書店にはまったく違うことが書いてある書籍が多数並ぶ状態が続いている。比較的ニュートラルな解説はどこにあるかを探して、手に取ったのが本書である。まあ、NHKに対する信頼も人によって違うだろうが。本書はシロウトレベルで知りたいことには一応、手が届く内容となっており、東電や政府に何が足りなかったかもちゃんと記されている。
原子力・放射線関連はどこに、誰に基本線を置くかで、ものの見方がまったく変わってくる。今後も視点を1つに絞らずに、情報と対策を探っていきたいと個人的には思う。書評にもなってないが、本ブログでイデオロギー論争はしたくないゆえ、あしからず。

初版2011/06 NHK出版/NHK出版新書

2011.07.25

書評<生命の起源を宇宙に求めて―パンスペルミアの方舟>

かの哲学者、アリストテリスは生物学者でもあり、「自然発生説」を唱えて後世で批判を受けた。生物は無からは発生せず、生物は生物から発生することは生物学のセントラル・ドグマの1つである。では、原初の生物はどこから生まれたのか?最初の最初だけ”偶然”なのか?現在の学説では有機物が多量に溶け込んでいた原始地球の海中あるいは海底の熱水噴水口だとされているが、どちらも否定されても仕方がない根拠もあり、決定力に欠ける。
そこで、本書では生命の起源を宇宙に求める。学術的には異端ともいえる”パンスペルニア説”である。生命の端緒は彗星や隕石によって宇宙からもたらされたという説である。宇宙と大気圏突入という過酷な環境に生命は耐えられないとして異端とされているわけだが、本書ではこのパンスペルニア説の意外な”まっとうさ”を説明していく。そして、宇宙からもたらされたとされるその原初の生命はそもそもどのように生まれたのかを探っていく。

パンスペルニア説はSFやアニメでときどき用いられるモチーフであるが、そのアニメの中でさえ”異端”として扱われることがあるくらい、一般的な考え方ではない。だが、原初の生命を研究すればするほど、原初の地球から生まれたとは考えにくくなることが本書の前半で説明される。著者が極限環境で生きる菌類の専門家だけに、それは非常に説得力がある。そこから、生命が過酷な宇宙空間を旅できるのか、そして、そして生命はどこからどのように生まれたのか、著者の仮説が明かされる。異端学説とはいえ、様々な研究が既になされており、こちらがなぜメインの学説にならないかがフシギと感じさせるほど面白い。
ただ最後はやや疑念が残る。ややネタバレになるが、本書では結局、生命の端緒を規模の大きな”雷撃”に求める。ならば、それは地球で起きてもいいような気もするのも確か。古生物学の奥は深い。

初版2010/11 化学同人/ソフトカバー

2011.07.24

F/A-18E Completed

先週の連休にて駆け足で製作したF/A-18E、完成しました。
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F/A-18Eスーパーホーネットはマクダネル・ダグラスのF-18発展計画を、A-12アベンジャー開発計画中止によりアメリカ海軍が採用したもの。F-18A/CがF-4とA-7の後継となったように、F-18E/Fも実質的にF-14とA-6の2機種の後継機となっています。胴体を延長しと主翼面積を増大により、航続距離の延伸と搭載可能重量の増大を実現しています。さらにステルスにも対応するため、エアインティークがボックス型に変更されているのが外形的な特徴です。
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キットはハセガワの限定版をほぼストレート組み。後部胴体と、シートの背後、エアインティークにややパテが必要な以外は、ほぼストレスなく組み上がります。シートベルトをファインモールドから、武装についてはAIM-9X以外のJDAMとGBU-12は他キット(多分アカデミー)の余りモノを流用しています。
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塗装はキティ・ホーク搭載時のVFA-27"ROYAL MACES"のCAG機をキットのデカールにて再現。イエローのラインは苦労して貼ったのに目に見えてガタガタ。塗装すべきところですね。カウンターシェイドはクレオスのC307とC308ですが、C337を混色して明るめに仕上げてます。
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「3日で1機が製作できるか?」にチャレンジした企画、暇人だからできることですが、トータル24時間で一応の完成です。久しぶりにライノを製作しましたが、やっぱりホーネットはイイ。連作したくなるところですが、仕事その他が繁忙期。ゆるりといきましょう。

2011.07.19

F-18E Day3rd

本日は午前3時起きで女子サッカーワールドカップ決勝を見る。終わったら二度寝しようと思ってたのに、延長→PK戦→表彰式と、結局ずーっとテレビ見てた。レジェンドができる瞬間に立ち会えました。

その後、デカール貼りなど済ませて、3日でライノを作る自己課題、クリアーコートを残して終了。
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昨日、塗り残した主翼後端ほか、少しエアブラシでタッチアップ後にスミ入れ。タミヤから新発売となったスミ入れ塗料<ブラック>を使用。当たり前ですが、薄めたエナメルブラックです(笑)。確かに筆もついてて、絶妙なブレンド具合ですが。その後、小物類を取り付けてデカール貼り。

デカールはキットのものをそのまま使用。垂直尾翼とドーサルスパインのイエローはデカールですが、これに2時間くらいかかってます。塗装した方が早かったかも。でもイエローとか難しいしなあ。

ここまでで今日の作業時間も8時間。合計24時間で、接着後のヒケとか考えなければ、クリアーコート手前までいくことができました。だけど、これは暇人だからできること。というか、持ち帰った仕事へのヤル気がでないので、ほぼ現実逃避の裏返しからくる集中力のおかげ。
しかし、ライノもかっこいいなあ。このまあ、"Hawk Five"にそのままいきたい気分にさせてくれます。

2011.07.18

F-18E Day2nd

CVW-5のF-18Eを作ってたら、厚木の桜祭りの代替えとして、9月10日にイベントが決まったとか。祈りが通じたかな。
というわけで、F-18Eの2日目の成果。
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脚のオレオやタイヤなど、細かいところの塗装を筆で済ませた後、前日のサンディングしといた機体をまずはサーフェサー吹き。機首ノーズ付近に見つけた傷を妥協できるくらいまで再整形した後、全体塗装。

機体はまずジェットノズルを黒鉄色で塗装してマスキングし、フラットブラックで下塗り。その後、下面をクレオスC308、上面をC307のカウンターシェイドで塗装。後でウェザリングをすることを考え、C338を少量混色して少し明るくしてから吹きつけています。ライノも段差が多い機体なので、奥まったところにどうしても塗料の粒子が付着するので、ウェットティッシュでふき取った後でC338の混色量を変えたゴーストグレーで再塗装するなどして、単調にならないようにしています。

その後、CAG機再現のため、マスキングしてドーサルスパイン部分をブラックで塗装。さらにマスキングしてバルカン砲口や後部背面のダクト付近をスーパーアイアンで塗装。塗装指示はありませんが、旧式のダクト付近は熱による劣化が激しいため、パッチを当てた機体がほとんどです。これがロット26以降に導入されたチムニーダクトにつながるわけです。

今回はクレオスのツールに助けられました。まずは#6000と#8000がセットされたラプロス。これまで、キャノピーのパーティングラインは耐水ペーパーの#2000まで使って磨いて、コンパウンドをかけていたのですが、これがガイドブックみたいにキレイにならない。まだ傷が粗すぎるんですね。コンパウンドの前にさらに#6000からのラプロスで磨くと、きれいになるなる。やすりは順番にかけなきゃ、と改めて思う次第。
それとマスキングシート”まる・さんかく”。これがライノのRCS低減対策のための脚収納庫のギザギザなんかをマスキングするのにピッタリなんですわ。
この2点だけでも、1時間は時間を節約できたと思う。便利な世の中です。

今日の作業時間は8時間。さて、明日には完成できるか?それとも、女子サッカーワールドカップ決勝を見て二度寝してるか?五分五分ですな。

2011.07.17

F-18E Day1th

せっかくの3連休もたいした予定のない寂しい現実。持ち帰った仕事も、やる気が起きない。仕事その他でこの3連休の後は1ヶ月はプラモに触れない日々が続くことが確定しているので、あんまり大物には取り掛かれない。ということで、3連休速攻モデリングといきましょう。お題は1/72F-18Eライノ。
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モデルアート別冊とかでときどき「3日で作る〇〇」みたいな記事があって、ホントか?と常々思ってたんですね。まずは1日目。
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まず、コクピット付近をC317で塗装してから、機体本体をパカパカと組み立て。後部胴体とエアインティークにやや隙間が開くので、パテ埋め。

パテの乾燥を待つ間に、ギアやパイロンなどなど各種パーツを切り出してサンディングおよび塗装。脚周り関係は今回、ガイアのアルティメット・ホワイトを初使用してます。この隠ぺい力、スゴイですね。個人的には希釈の容易さも含めて、クレオスのクールホワイトに勝ってると思います。

小物の塗装をあらかた済ませたら機体のサンディング。このところ、サンディングはWAVEのヤスリスティックを重点的に使用。今までなかったのがフシギなくらい、便利ですね、コレ。
サンディングの重点はエアインティークの上面。実機にはない分割線が出るんですね。これをパテで埋めてガリガリ削る。エアインティーク奥はどうせ塞がってるのでこだわることもないかと思ったんですが、裏返したときに見える部分ぐらいは工作します。

ここまでで1日目終了。時間にしてやく8時間。明日、サーフェサー吹いたときにとんでもない傷でもない限り、計算では月曜日に完成一歩手前まで行くはずなのですが・・・仕事もしなきゃいけないしなあ。どうしよ。

2011.07.16

F-16I/F-16D Completed

同時製作していたハセガワ1/72F-16DとF-16I、完成しました。まずはF-16I"Sufa"。
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F-16I"Safa"はイスラエル国防軍仕様のF-16Dブロック52で、延長したドーサルスパインとコンフォマールタンクを背負ったいわゆるアドバンス仕様。その他、機首やエアインティークサイドなどにECM/ESM機器を収納するフェアリングが取り付けられ、軽量戦闘機として開発された基本型とはかけ離れた姿が特徴的です。
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ハセガワ1/72のキットはF-16Dに追加パーツをセットしたレギュラー商品。元を辿ればたぶん20年くらい経つキットだが、新パーツのコンフォマールタンクとドーサルスパインの合いは問題なし。ただし、シートとジェットノズルのディテールはややつらいので、それぞれアイリスとスコードロン・シグナルのレジンパーツに交換しています。
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塗装はIDFの第119飛行隊を再現。特徴ある迷彩はイエローがクレオスC313、ブラウンがC310。グリーンは塗装図指定はC314なんだけど、どう見ても違うので、C312とC314を3:7くらいで混色してライトグリーンを作って使用。キャノピーはガイアのクリアーブラウンを軽く吹いてます。
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搭載兵器はスカンクモデルのウェポンセットからRAFAEL Spice空対地光学誘導弾とPYTHON-4空対空ミサイル、ハセガワのウェポンセットからAN/AAQ-33 Sniperターゲティング・ポッドをチョイス。もはや重爆撃機と化してます。
お次はF-16D"BraKeet"。
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こちらはF-16Iより一足先に導入されたブロック30の複座型。電子機器を搭載した延長ドーサルスパインは、F-16Iのものよりアンテナ類も少なく、あっさりした仕様。
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ハセガワの1/72はドーサルスパインをレジンにてパーツ化した限定版で、F-16I発売前まではヤフオクなどで高値がついていたものをMMDの仲間から譲ってもらったもの。垂直尾翼はキットのものを切り取って使用しますが、イモ付けでは不安なため、真鍮線を差し込んでいます。こちらもシートはアフターパーツに交換、ジェットノズルは内側にプラ板を貼り付け、外側は塗り分けによってディテールアップしています。
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塗装はIDFの第105飛行隊を再現。F-16の迷彩は何種かパターンがあるようで、単純にブロック30とブロック52で分けられるものでもないので、余計にややこしい。残念ながらキットのデカールはすでに黄ばんでいたので、スカイデカールからキットのデカールと同一のものを選んで使用。しかし、コーションマークの色合いはやや異なります。
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搭載兵器はスカンクモデルのウェポンセットからAGM-142POPEYEとAN/AXQ-14 搭載誘導兵器管制ポッド 、パラゴンのPYTHON-3空対空ミサイルをチョイス。それとセンサーはAN/AAQ-13ナビゲーションポッドをハセガワのウェポンセットから持ってきています。一応、SufaとBRAKEETの導入時期の違いを再現したつもりです。

独特の迫力をかもし出すIDFのF-16ですが、自分のやりたいことやるには時間とお金がかかりました。ウェポンセット、デカール、アフターパーツはコツコツ買い貯めたものを一気に使った感じです。それにしては最後のウォッシングを派手にやりすぎて、やや煤けた仕様になってしまったのが残念。でも、かっこいいです、イスラエル国防軍。次は簡素にいきましょう。

2011.07.11

書評<三葉虫の謎―「進化の目撃者」の驚くべき生態>


古生代の化石でもっともよく発掘されるのが、現在の節足動物の親戚である三葉虫だ。世界中に広く分布することから至準化石として地層のクロノメーターとなり、目やトゲの存在の有無から、生物の進化の研究材料として広く用いられている。
本書は三葉虫に魅入られた古生物学者である著者が、三葉虫にまつわる様々なエピソードをを地学と進化論を織り交ぜながら解説している。それは単に古生物学にとどまることなく、三葉虫に関わってきた人物や三葉虫の化石が産出される世界の様々な土地の紹介にまでおよんでいる。

言葉巧みに地学と古生物学の世界に読者を誘うフォーティの本業が三葉虫の研究である。なので、その知識は果てしなく深い。三葉虫の生態を解き明かすという本題と同時に、フォーティの先達や同輩の古生物学者たちの”生態”や、世界の様々な化石発掘地の様子までうかがい知ることができる。
個人的には、自分が古生物学を趣味とするきっかけの1つであるS.J.グールドの「ワンダフル・ライフ」で取り上げた”カンブリア紀の大爆発”がフォーティによって全否定まではいかないにしろ、やや批判的に捉えられていたこと、そしてそれが正しく思えたことが印象的であった。信奉してきた進化論の一つはもはや古いようである。古生物学は決して固定された学問ではなく、新たな化石の発掘やその研究により、”進化”する学問であること再確認させてくれたのが本書であった。

初版2002/09 早川書房/ハードカバー

2011.07.10

F-16I Day14th

早朝から女子サッカーワールドカップの日本vsドイツを見てサブイボを立てる。自分の国という思い入れを抜きにしても、コパ・アメリカよりよほど面白い。

ちょいと二度寝してから、F-16IとF-16Dは最終段階。
両者とも昨日のうちにスミ入れと最後の塗装修正した後、あらかじめ組んでおいたギアとギアドアを組み込んで、デカール貼り。少々スミ入れとウォッシングが激しすぎたが、そのまま進行。
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ブラキートはキット付属のデカールがやや黄ばんでいたために使用を断念。イスラエルのSKYDECALを使用。なので部隊マークは同一だが、コーションマークの色調が違うほか、機番が651から615に変更。機番に関しては、おそらくハセガワが間違いではなかろうか。SKYDECAL、薄くてなかなかイイです。
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サファの方はキットデカールを使用。これがフィットしないがマークソフターには弱いというやっかいもの。何度も薄めたソフターとデカールフィッターを使用してシルバリングを防ごうとしましたが、完全には無理。ハセガワさんはレギュラー品のデカールにもこだわってほしい。
ともあれ、今週末には完成までいけるかな。

2011.07.04

書評<ゲート4~総撃編>

”ゲート”によって”特地”と呼ばれる異世界とつながり、ファンタジー世界で戦闘と冒険を繰り広げてきた自衛隊と日本政府の物語もいよいよ佳境。
陰謀による内紛により、分裂した帝国の一方である正統政府と講和を進める日本政府。反乱政府のゲリラ戦に苦労しながらも対応し、状況は落ち着きを見せ始めた。しかし、ゲートによって異世界がつながることによる”歪み”が生じ、天変地異の発生を予測させる観測結果も出始めた。ゲートの開閉を巡る政治と陰謀、反乱政府との開戦に至った自衛隊と正統政府の合同軍。物語は終焉に向かって動き出す。

作者あとがきによると、東日本大震災直前に完結編を上梓したものの、災害が続出する物語後編は出版しづらくなり、前・後編に分けて大幅に加筆・修正した前編が本書とのことである。物語が進むに従って少なくなっていたいわゆるオタクネタが再び多数見受けられるのも、加筆によるものだろう。さらにサブキャラにも多くスポットが当たることにもなっている。
大元のストーリーに関しては、意外なサブキャラが舞台の中央に現れてきており、長編ドラマらしくなってきている。2巻・3巻ではやや政治に関する場面が多かったものの、本書ではゲリラ戦から正規戦に至るまで、怪異と現代兵器の戦いが多く描かれているが、日本と特地との交流が進むにつれ、例えばヘリコプターへの対抗手段などが出現し、今までのような一方的な戦いになっていないので、ハラハラドキドキ感は増している。
ここから、物語の収束に向けて、主人公たちがどう動くのか?震災の影響もあろうが、早く読みたいものである。

初版2011/06 アルファポリス/ソフトカバー

2011.07.03

F-16I Day12th

ようやく、F-16DおよびF-16I、全体塗装まで漕ぎ着けました。
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前週はサーフェサー吹いては傷を見つけ、修正してサーフェサー吹いては傷を見つけの繰り返しで、ようやく妥協できるとこまできたところで全体塗装。
下面はクレオスC308グレーを吹いた後でマスキング。イスラエル独特の砂漠っぽい迷彩はプリットくっつき虫を練り練りしてくっつけて、なるべくぼけ足が出ない方向で塗装。塗装図の指定はブラウンがC310、イエローがC313、ブルーがC314なのですが、C314はどうにも違う色なので、イスラエル空軍セットのC312グリーンを目分量で30%くらい加えて淡い黄緑を調色して吹いています。
F-16は本来、扁平な機体なのでエアインティーク付近以外はマスキングしやすい機体なのですが、ドーサルスパインとコンフォマールタンクのおかげで曲面が複雑になり、修正の連続。おまけに迷彩が複雑で、説明書付属の塗装図では分かりづらい。資料なしでは解決できなかった部分があるので、ハセガワさんにはそろそろカラー塗装図の付属を要望します。
ともかく、コンフォマールタンクの無塗装部分など含めて、まる2日がかりでようやくまとまりがつきました。室温30℃越えでの塗装は疲れた。

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