書評<神様のメモ帳〈8〉>
ニート探偵助手、なるみへの今回の依頼は以外にも四代目と呼ばれるギャングのボス、雛村壮一郎。ケツ持ちをしている雀荘がイカサマ麻雀打ちたちに荒らされているとのことで、それを見破るべく麻雀打ちとして雀荘に潜入する。そこで出会ったのは四代目の両親と、封印すべき忌まわしい過去の残滓。すべてに決着をつけるべく、ニート探偵たちが奔走する。
この巻のモチーフとなるのは今どきのライトノベルらしからぬ麻雀。唐突なこのゲームの登場は、あとがきによると著者のバイト体験にあるらしい。ともかく、なるみがまたまた社会の役に立たない才能を発揮し、忌まわしき過去を振り切るために奔走する。いくつかの短編をつなげた様な唐突な展開にはややとまどうが、それでも最後はそれなりに爽やかな読後感。それなりに区切りがついた感じがする巻だったので、新展開に期待である。
初版2011/09 アスキー・メディアワークス/電撃文庫
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