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書評<科学は歴史をどう変えてきたか: その力・証拠・情熱>

ルネッサンス以後、多くの科学的発見が歴史を転換してきた。我々の世界、宇宙、生命、人体、脳など、数々の謎を、探究心のためなら怖れることをしらない科学者たちが解き明かしてきた。本書は当時の写真やイラスト、豊富なCGなどを織り交ぜながら、歴史と科学の関係を解説していく。

海外ドキュメンタリーチャンネル「ディスカバリーチャンネル」の関連番組のカラーガイドブックのようなもの。あるいは豪華な教科書か。科学者たちの重大な発見と、その裏に隠された嫉妬や野心、ときの権力者たちとの関係といった人間的感情についてうまくまとめられてはいるが、その詳細への言及はやや少ない。前述した当時の写真などは非常に興味深いが、いわゆる”読み物”だと思って購入すると、ちょっと違うかも。歴史に名を残す科学者たちがいかに時代のタブーに挑んでいったかが印象に残る一冊。

初版2011/08 東京書籍/ソフトカバー

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書評<アルゼンチンサッカーの思考力>

いわゆる海外のサッカーに興味があるフリークでも、テレビ放映の関係もあって、なかなか南米のリーグには目が向かない。本書はアルゼンチンサッカーに魅入られ、現地に留学、プロ生活とスタッフを経験した著者が、アルゼンチンサッカーの現実と、アルゼンチンとサッカーの関係について綴ったものである。

JSportsの「Foot!」などでアルゼンチン情報などを提供してくれる著者の、アルゼンチンサッカー入門書。ブラジルに比べて総合的な国力の面で劣るアルゼンチンがなぜ、ワールドカップの主役の一国となり、ヨーロッパの各リーグに優秀な選手を送り出す土壌になっているのか?自分が所属したボカ・ジュニオールでの失敗談、有名なアルゼンチン選手たちの珍エピソード、”サッカーとタンゴしかない”と言って憚らない、アルゼンチン人の人生とサッカーの関わり。それらを織り交ぜ、アルゼンチンのサッカーの現実を垣間見せていく。サッカーだけではなく、アルゼンチンという国がどんな国が覗ける良書である。
残念ながら、ごく最近のアルゼンチンサッカーは行き詰っているようにもみえる。攻撃的選手を相変わらず送り出しているものの、いざ代表チームを組むと、駒が足らない。世界のサッカーが組織化していき、ライバルのブラジルは経済大国化して国内リーグが活性化する中で、アルゼンチンのサッカーはどのように変化していくのか?興味は尽きない。

初版2011/05 白夜書房/サッカー小僧新書

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書評<スノーボール・アース>

19世紀以後、地質学者たちは地球の岩石に残された証拠をもとに、太古からの地球の歴史を探ることを模索してきた。その中で、どうしても解けない謎があった。赤道付近で氷河が移動した後に残される”ドロップ・ストーン”が見つかっているのだ。地球が赤道付近まで”全球凍結”したと仮定しなければ、この謎は解けない。この「全地球凍結仮説(スノーボール・アース)」は正しいのか否か?本書は全地球凍結仮説の構築と証明、そしてそれに反論を挑んだ地質学者たちの物語である。

前述したように、本書はいわゆる「全地球凍結仮説」の解説書ではなく、それに関わる科学者たちの物語である。本書の主人公といえるポール・ホフマンは頭脳明晰で求道者ゆえに敵も作りがちな頑固者。他にも、画期的な理論を唱えたのにも関わらず、その才ゆえか刺激を求めて多分野に移る者、偏屈な人物が多い科学者の中にあって、愛すべき人柄の者、センセーショナルな理論とカリスマ地質学者に、あえて反論を挑む者。個性豊かな科学者たちの冒険の書といっていいものだ。科学解説書というと、ともすれば退屈になりがちなのだが、本書はそのわくわくするような知的冒険がよく描かれているが故、物語を読むように一気に読み進められる。
文庫版として、ハードカバー出版時からの「全地球凍結仮説」のその後や、類書も掲載されており、親切な一冊である。

初版2011/10 早川書房/ハヤカワ文庫NV

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書評<もうダマされないための「科学」講義>

東日本大震災、正確には福島第一原発の事故以来、日本では広い意味での”科学”への信頼が揺らいでいる。もちろんずっと前から疑似科学の問題などあったわけだが、現代科学の象徴の一つである原発の「絶対安全」が崩れたことで、学者さん含めて不信が大きくなっている。人が懐疑的になるのはむしろいいことだが、問題はそれにつけこんでデモや不正確な予測、科学とは名ばかりのイデオロギーを撒き散らす人が表舞台に出て、人々に影響をおよぼすことだ。本書はこうした日本の状況において、科学をどのように捉えて関係すべきか、どのように疑似科学と区別をつけるのか、科学哲学者やジャーナリストが講義形式で説明していくものである。

放射線が人体に与える影響をどう見積もるかは研究者によって千差万別だ。同様に原発を巡る議論も、もはや冷戦時代のごとく、相容れないイデオロギーになりつつあると感じる。そんな状況の中で「科学的な真実らしきもの」を掴むためのアドバイスとなるのが本書である。科学と疑似科学の間にあるものは何か?報道はどのように科学をゆがめているのか?科学哲学なる分野は判断の一助となるのか?お手軽な新書の割には、興味深い分析が掲載されている。各章に共通するのは、事象を「シロかクロか」と単純化したがる現代の報道と、それにのってしまう一般人の浅い判断が、世論を歪めているということ。本書はそうした傾向に警鐘を鳴らし、多面的なものの見方を薦めている。それは何も原発だけではなく、遺伝子組み換え食物も、花王「エコナ」の発がん性物質の問題も同じこと。本書は改めて科学的思考の大切さを教えてくれる。

初版2011/09 光文社/光文社新書

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F-18A Day3rd

不安定に上下する気温に、少々体調を崩し気味。夏の暑い盛りより、集中力も確実に落ちてモデリングも読書も長続きしない。夏の疲れだなあ。
ダラダラとしたがる体にムチ打って、F-18Aは本体塗装。
まずはレドーム先端をクレオスC318、ノズルの根元をスーパーメタリックのチタンで塗装。
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マスキングした後、レドームをガイアもアルティメットホワイトで塗装。
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フラットブラックでシャドウを吹いた後、主翼の前縁と胴体最後部をC308で塗装してマスキング。
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ここまではいわば下ごしらえ。Mig-29のシルエットを作るために通常塗装を残してカモフラージュ塗装を実施します。そのため、レドームのホワイトも本来のレドームのラインを超えています。クレオスC306とC305で、プリットのひっつき虫を使ってボケ足短めで迷彩塗装します。
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マスキングを外したところ。もちろん、ホーネットのような複雑な面構成の機体もカモフラージュが一発で決まるわけもなく、追加塗装と8000番のラプロスではみ出た塗装をサンディングする方法を組み合わせて妥協できるまで修正します。
Mig-29のシルエットを作るアグレッサー塗装が面白くてこの塗装にしたのですが・・・思ったより地味(笑)。例によって各色ともC338を少量混ぜて全体を明るくしてるのですが、それがコントラストが減らすことになって逆効果だったかな?まあ、デカールでエアインティークのシルエットも追加されるので、もう少しインパクトが出るでしょう。


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F-18A Day2nd

静岡の新しいSC、セノバ新静岡に行ってきた。お目当ては東急ハンズとジュンク堂書店。ジュンク堂書店はさすがに地元書店と違い、品揃えも陳列方法も格が違う。何時間でも居座れそうな雰囲気がいいねえ。
東急ハンズは静岡らしく、ワンフロアーの割にダイオラマの展示含めてホビーコーナーが広めだが、ほぼタミヤコーナーと言っていい品揃え。タミヤが力入れてるデコ素材も大きなショーケース置いてる。違うよハンズ、オレらモデラーが欲しいのは東京でしか手に入らないような、マニアックなピンセットとか、工具類なんだよ。

お出かけなどしつつ、F-18Aは本体のサンディング、サーフェサー吹きなど。
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前回からあんまり変わりませんが、やや大面積をサンディングしてスジ彫りを掘りなおしてまたサーフェサー、また隙間を見つけてはサーフェサーの繰り返しでようやく妥協。流し込み接着剤で胴体組んだ後に長期間放っておいたので、接着面がボロボロになってやや荒れてる感じ。パテも食いつかず、やや苦労を要しました。プラの質はやや悪いのかもね。
来週の週末も仕事っぽいので、明日はホコリがのらないうちに全体塗装の方を進めておきますかね。

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F-18A Day1st

早くも来年の静岡ホビーショーに向けての祭りが始まりました。YDCCさん主催の「ホーネット祭り」。ホーネット大好きっ子の自分としては、願ってもない企画。アカデミーの1/72レガシーホーネットのキットと、ハセガワの1/72ライノのキットで、数をこなしていきましょう。これで押入れのストックが減るというもの。アカデミーのキットが発売された頃が自分の”大人買い”のピークで、同じキットがいっぱい積んであるんですよね。さっそくB!Mもメンバーにも1コ、送付しましたが(笑)。
ではさっそく第一作目を開始。アカデミーのF-18Aを使い、アメリカ海軍のアグレッサーに仕立てます。では、組み立て開始。
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1日でここまで来てるのは理由があって、箱を空けたら胴体まで組んであるんですよ。いつお手つきしたか、まったく記憶がない。札幌から静岡へ転勤するとき、お手つきは処分したはずだったのですが・・・。中年は記憶まで曖昧にするらしい。
ともかく、F-18Aにするためにコクピット直後のアンテナ取り付け穴をパテで埋め、垂直尾翼はキットの指示通り、補強用のパッチをあてます。ここは海外ユーザーもアメリカ海軍機も一緒。主翼については、LoneStarさんちもレジンパーツを奢ってやります。LoneStarさんとのパーツは、例えばウルフパックデザインなんかよりよほど精度が高いのでおススメ。
さて、連休でどのくらい進みますかね。

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F-15E Completed

ハセガワ1/72ボーイングF-15Eストライクイーグル、完成しました。
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F-15EストライクイーグルはF-111の後継となる、阻止攻撃を主任務とするデュアルロール・ファイターとして、F-15イーグルを改設計した機体です。同じくF-16を改設計したF-16XLとの競争試作の結果、アメリカ空軍に採用されました。外見はあまり変化はありませんが、多量の兵器を搭載するために機体各所を強化、またFCSを対地攻撃能力を高めたAPG-73に換装するなど、機体構造が大きく変化しています。
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ハセガワからF-15Iラームとして発売されたキットを小改造し、アメリカ空軍仕様を再現。このキットはF-15Eの試作型に量産型のパイロンをレジンパーツにて追加したものなので、もともとストレート組みでは量産型F-15Eにはなりません。今回は目立つ2箇所、尾部と空中給油口のみ改造。まず尾部ですが、ジェットノズルの間のフェアリングはF-15Eにはないのでカット、プラ板でふさぎます。そうすると緊急用アレスティングフックがなくなってしまうので、ジャンクパーツのアレスティングフックを機体下面を削りこんで接着、プラ板でカバーします。空中給油口はやや大きめなので、別売デカールに合わせて型をとり、スジ彫りし直します。
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それとレジンのパイロンですが、説明書の原寸大図を見ながらイモ付けという不親切なものなので、0.4mmの真ちゅう線を埋め込んで補強。慎重に合わせたはずですが、いざ接着するとなぜか隙間が。なのであまりひっくり返して見せられる出来ではありません。その他、ジェットノズルはアイリスのレジンパーツを奢り、ウェポンはアカデミーのF-16のキットのあまりを流用してます。
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塗装はTwoBobsのデカールを使用して、2002年のアフガン戦争における”オペレーション・アナコンダ”に参加した335thFSの機体を再現。塗装はクレオスC305ガンシップグレーを少し明るくしたものを基本に、実機写真を見ながらレドームを明るくしたり、パネルラインをやや暗くしたり、トーンを変えて吹いています。
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このキットの製作中に、フジミから1/72F-15Eが新金型で12月発売が発表され、けっこうへこみましたが、なんとか完成させることができました。CFTのラインとか、細部の写真だけ見て全体の写真見ないで作ってたな、などなど反省点は毎度のことながら、狙った雰囲気だけは出せたようです。
さて、次いってみましょう。

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