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書評<アルゼンチンサッカーの思考力>

いわゆる海外のサッカーに興味があるフリークでも、テレビ放映の関係もあって、なかなか南米のリーグには目が向かない。本書はアルゼンチンサッカーに魅入られ、現地に留学、プロ生活とスタッフを経験した著者が、アルゼンチンサッカーの現実と、アルゼンチンとサッカーの関係について綴ったものである。

JSportsの「Foot!」などでアルゼンチン情報などを提供してくれる著者の、アルゼンチンサッカー入門書。ブラジルに比べて総合的な国力の面で劣るアルゼンチンがなぜ、ワールドカップの主役の一国となり、ヨーロッパの各リーグに優秀な選手を送り出す土壌になっているのか?自分が所属したボカ・ジュニオールでの失敗談、有名なアルゼンチン選手たちの珍エピソード、”サッカーとタンゴしかない”と言って憚らない、アルゼンチン人の人生とサッカーの関わり。それらを織り交ぜ、アルゼンチンのサッカーの現実を垣間見せていく。サッカーだけではなく、アルゼンチンという国がどんな国が覗ける良書である。
残念ながら、ごく最近のアルゼンチンサッカーは行き詰っているようにもみえる。攻撃的選手を相変わらず送り出しているものの、いざ代表チームを組むと、駒が足らない。世界のサッカーが組織化していき、ライバルのブラジルは経済大国化して国内リーグが活性化する中で、アルゼンチンのサッカーはどのように変化していくのか?興味は尽きない。

初版2011/05 白夜書房/サッカー小僧新書

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