書評<科学は歴史をどう変えてきたか: その力・証拠・情熱>
ルネッサンス以後、多くの科学的発見が歴史を転換してきた。我々の世界、宇宙、生命、人体、脳など、数々の謎を、探究心のためなら怖れることをしらない科学者たちが解き明かしてきた。本書は当時の写真やイラスト、豊富なCGなどを織り交ぜながら、歴史と科学の関係を解説していく。
海外ドキュメンタリーチャンネル「ディスカバリーチャンネル」の関連番組のカラーガイドブックのようなもの。あるいは豪華な教科書か。科学者たちの重大な発見と、その裏に隠された嫉妬や野心、ときの権力者たちとの関係といった人間的感情についてうまくまとめられてはいるが、その詳細への言及はやや少ない。前述した当時の写真などは非常に興味深いが、いわゆる”読み物”だと思って購入すると、ちょっと違うかも。歴史に名を残す科学者たちがいかに時代のタブーに挑んでいったかが印象に残る一冊。
初版2011/08 東京書籍/ソフトカバー
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