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書評<四十の魂―ユニコーンへの道>

幼少の頃から見ていたロボットアニメによって価値観を作り出された、最初で最後の世代が現在35~45歳くらいの”男の子”たちである。ロボットアニメが生み出すドラマと、密接に関連する玩具は、男の子たちに、日本社会にどのような影響を与えてきたか?1968年生まれであり、後にターンAガンダムのノベライズやガンダムUCの原作小説を手がけるなど、”トミノ・チルドレン”の代表者である著者が、自らとロボットアニメの関係を明かしていくことにより、それを解説していく。

なんだか大上段に構えた紹介になってしまったが、本書は電撃ホビーマガジンの連載をまとめたものであり、いわば同じ体験をした同世代に向けたエッセイである。後半は現在製作が進んでいるガンダムUCの製作エピソードなんかも含まれている。ロボットアニメが血肉になっている世代には、うなづけるエピソードも多いだろう。だが、少しの年齢の違いや価値観で感じ方がずいぶん違うことも分かる。著者のマクロスとダグラムに対する評価は低いようだが、著者より年齢が3つ下、すでにミリオタの道に入りかけていた自分にとってマクロスが”終わりの始まり”とは感じなかったし、ダグラムはまったくの傑作だと思う。それでも、アニメに対する”熱”を持ったまま、それを卒業して思春期に入ったはずなのに映画版パトレイバーあたりでこの世界に戻り、大人になってまた卒業したはずなのにエヴァンゲリオンでこの世界に戻ってきたことなど、共通点も多い。そんな違いや共通点を探しながら読むと、なかなかに興味深いエッセイである。

初版2012/05 アスキー・メディアワークス/ソフトカバー

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